写真1●小学生たちにプログラミングの面白さを伝える米MITメディアラボのミッチェル・レズニック教授
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写真2●手の動きに反応するゲームアプリを体験させて楽しさを伝える
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写真3●真剣にプログラミングする小学生たち
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写真4●開発中のタブレット製品をレズニック教授にデモするユビキタスエンターテインメントの清水 亮社長
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 米マサチューセッツ工科大学(MIT)のミッチェル・レズニック教授は2013年1月26日、小学生を対象にビジュアルプログラミング環境「Scratch(スクラッチ)」を使ったプログラミングの授業を行った(写真1)。レズニック教授はMITメディアラボにおいて、IT技術と遊びを取り入れた実践的な学び方を研究するライフロングキンダーガーテン・グループを率いている。同グループの成果の一つがオープンソースで開発・提供されるScratchである(関連記事:簡単だけど奥深い!Scratchプログラミングの魅力)。Scratchの開発トップが自ら東京・三鷹の小学生約20人を対象にプログラミングを伝授した。

 今回の授業は、1月28日にベータ版の公開が予定されているScratchの新バージョン(Scratch 2.0)を用いて行われた。同バージョンの特徴はWebアプリケーションとして動作すること。従来版はOS上で動くアプリケーションでありインストールが必要であったが、新バージョンはWebブラウザさえあれば利用できる。そのため、新規アプリケーションをパソコンにインストールしにくい教育現場でも導入しやすくなる。

 レズニック教授は「読み書きプログラミング」と題して講演するなどプログラミング学習の重要性を一貫して説いている(参考資料:TEDxでの発表)。プログラミング学習は若いうちから始めた方がよいとの考えから、Scratchをはじめとするツールを開発・提供している(インタビュー「すべての人にJavaが適するわけではない」参照)。

 レズニック教授の授業は、Scratchに標準で用意されている猫のオブジェクト(スクラッチキャット)をインタラクティブに動かしながらプログラミングを説明するスタイルだ。大きな声を出すと猫の色が変わるプログラムやWebカメラの前で手を動かすと風船が割れるゲームアプリなどを体験させながら小学生たちに「こうしたアプリを作りたいですか」と問いかけた(写真2)。

 その後、小学生たちは1人ずつパソコンを使って、「猫ともう一つのキャラクターを動かすアプリ」や「ネズミのキャラクターをマウスで動かして、追いかけてくる猫から逃げるゲーム」を作成した。プログラミング時の様子などを見ていると、手を動かして反応する仕組みや、猫をコピーして数を増やす仕組み、背景を変える操作を知ったときなどに、小学生たちは大きな歓声を上げていた(写真3)。

 最後にレズニック教授は、「プログラミングは楽しかったですか」と小学生たちに聞いた。小学生たちが口を揃えて「楽しい」と答えると、「何が楽しかったですか」「もっとよくしてほしい点はありますか」とさらに問いかけた。小学生たちからは「キャラクターがしゃべるようにしてほしい」「Webカメラで取り込む画像の反応速度を高めてほしい」などの要望が出され、レズニック教授はそれぞれにうなずいていた。

 また、会場には、ユビキタスエンターテインメントの清水 亮社長も姿を見せ、同社が開発中のタブレット製品「enchant MOON」をレズニック教授に見せていた(写真4)。

■修正履歴
Scratchの新版(Scratch 2.0)の公開時期について、「1月28日に正式公開」とありましたが、同日に公開されるのはベータ版です。本文は修正済みです。 [2013/1/27 20:00]

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