NECは2012年11月30日、横浜銀行向けに3500台の仮想PCから成るシンクライアントシステム()を構築し、11月から全面的に稼働を開始したと発表した。同社製小型シンクライアント端末やタブレット型シンクライアント端末を使い、端末内にデータを保存しない運用によって、特に外出先で金融商品を販売する渉外担当者の情報セキュリティ強化と業務効率化を実現したという。

 今回の事例では、同社の仮想PC型シンクライアントシステム「VirtualPCCenter」を横浜銀行の全店に導入した。同システムでは、OSやアプリケーションをデータセンターのサーバー上に構築した仮想PCに置き、端末内には一切のデータを保存しないため、高いセキュリティを担保する。

 また、個人顧客向けに投資信託などの金融商品販売を行う渉外担当者に対しては、ビジネス向けタブレットPC「VersaPro タイプVZ」を750台(予備機を含む)配布。タブレット端末からは、外部接続用の仮想PCへ接続してシンクライアント環境を利用するほか、行内では行内OA用の仮想PCに接続し、そのままOA端末としても使う。

 今回の事例で特徴的なことは、1人1台のPC環境を利用する「専用仮想PC方式」と、複数人で共通のPC環境を共同利用してサーバーリソースを節約する「共用仮想PC方式」を併用し、投資コストを抑えたこと。行内OA用仮想PCでは専用仮想PC方式と共用仮想PC方式の両方式を利用する一方で、外部接続用仮想PCはすべて共用仮想PC方式とし、750台のタブレット型シンクライアント端末に対して仮想PC数は350台とした。システム全体では、シンクライアント端末4000台に対して仮想PC数を3500台に集約しているという。

図●横浜銀行のシンクライアントシステム概要図(資料提供:NEC)
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