米Teradataは2012年10月21~25日(現地時間)、米国ワシントンD.C.市内のホテルにてデータウエアハウス(DWH)に関するカンファレンス「Teradata PARTNERS Conference & Expo 2012」(以下、PARTNERS)を開催している(関連記事)。23日には通販大手ニッセンによるFacebookデータのマーケティングへの活用など、セッションの審査を通った日本企業の事例2件が発表された。

Facebookデータを活用するニッセン

写真1●ニッセン マーケティング本部セクションマネージャーの柿丸 繁氏
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 ニッセンは「Facebookデータからの洞察を活用した新しい顧客アプローチ(Revolutionary Approach to Customers Utilizing the Insight from Facebook Data)」と題し、マーケティング本部セクションマネージャーの柿丸 繁氏らが講演(写真1)、顧客との関係性を深めるためのソーシャルメディア活用について自社の取り組みを説明した(関連記事)。

 柿丸氏はまずニッセンの現況を説明。顧客ごとに種類や内容を変えたカタログを年間約2億冊配布していること、2010年上半期にネット経由の売り上げが従来のカタログなどの売り上げを超えたこと、ネット経由の売り上げに貢献しているのがモバイルであること、などを紹介した。

 カタログやネット経由での販売売上を高めるためにニッセンでは、一人ひとりの顧客の好みを理解してそれに応じた提案を行っている。例えば、ネットにアクセスしてきたのが男性ならばメンズのページを表示する、新規ユーザーの場合はクーポンを表示するなどである。

 顧客を理解するために2000年ごろから以下のようなデータを活用してきたという。2000年代前半までは購買履歴などのトランザクションデータ(購買履歴データ)、2000年代後半はWebの閲覧履歴などのデータ(Webログデータ)、そして2010年からは急速に普及してきたソーシャルメディアのデータ(ソーシャルデータ)を扱っている。

 ニッセンでは、これらのデータに基づいて、次のようにCRM(顧客関係管理)に取り組んできた。購買履歴データに基づくときは顧客をセグメントごとに分類する、Webログのときはより洗練されたターゲティングを行う、ソーシャルデータを扱えるようになってきたときには顧客の心理や行動を考慮したサービスを展開する、である。

ソーシャルデータが競争力の源泉になる

 ソーシャルデータについては、テキストマイニングを行うことにより、顧客の行動までもが理解できるようになったという。例えば、ソーシャルメディアへの書き込みから、顧客の日常的な出来事がわかるなどである。今では「テキストマイニングをいかに駆使できるかが、競争力の源泉になる」(柿丸氏)と考えている。

 ここで柿丸氏は、ソーシャルデータの活用についていくつかの数字を挙げながら、これまでの取り組みを振り返った。まず、同社のECサイトへの書き込みは年間50万件ほどあり、この3年間で3倍に増えたという。また、同社のオンライン会員のうち、なんらかのソーシャルメディアを活用している人は全体の75%で、この2年間で3倍に増えたという。

 柿丸氏は、「これだけ顧客がソーシャルメディアを活用しているため、企業が一方的に情報発信するのではなく、顧客とフラットにやり取りできるようになった」とし、顧客に対して「傾聴と対話」を持って接するようにした。

 そして、対話数が多いほど、顧客との関係性が強まり、新しいVOC(顧客の声や要望)を獲得することができると考えている。こうした得られたVOCを従来のデータと結び付けることにより、購買履歴データと顧客の属性データが連携可能になった。

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