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 米Appleがインターネットラジオ事業に参入する計画だと報じられたことで、インターネットラジオサービス「Pandora」を運営する米Pandora Mediaの株価が約17%下落した。

 米Wall Street Journalは現地時間2012年9月6日、関係者の話として、AppleがPandoraと似たカスタムなオンラインラジオ機能を構築するために複数のレコード会社と交渉中であると報じた。Appleは同サービスを広告付きで無償提供する意向で、自社の「iPhone」「iPad」「Mac」などで利用できるようにするつもりだという。Windowsパソコンも対象にする可能性があるが、米Googleの「Android」を搭載した端末はサポートしないと見られる。

 Pandoraは2000年にスタートしたサービスで、ユーザーの好きなアーティストや曲目に似た傾向の音楽を探し出してストリーミング再生する。聴けば聴くほどユーザーの嗜好に沿った音楽を配信する仕組みになっている。Pandoraが8月に発表した2013会計年度第2四半期の決算は、売上高が前年同期比51%増の1億130万ドルで、アクティブユーザーは同48%増の5490万人に達した。しかし会計原則ベースでは、540万ドル(1株当たり0.03ドル)の純損失を計上した。

 音楽配信サービス「Spotify」「Sony Music Unlimited」「iHeartRadio」などもここ数カ月でPandora風の機能を追加しているが、AppleがPandoraやこれらサービスより有利な点は、「インターネットラジオで儲ける必要がないことだ」と、Wall Street Journalの別の記事は指摘している。インターネットラジオは収益性が極めて低く、Pandoraは2008年に業績結果を公表するようになって以来、まだ1度も通年決算で黒字を報告したことがないという。しかしAppleには、オンライン音楽配信と自社ハードウエアの連携という強みがある。Pandoraは急速にユーザーを増やしつつあるものの、Appleの参入は大きな脅威となる。

 Pandoraの9月7日の株価は一時9.95ドルまで下がり、最終的に16.71%安(2.10ドル安)の10.47ドルで取引を終えた。一方Appleの株価は、0.62%高(4.17ドル高)の680.44ドルで引けた。