2011年12月7日と8日に行われた「インフィニティ・ベンチャーズ・サミット2011 Fall Kyoto」。IT業界の経営者や経営幹部を対象とした同イベントの目玉は、「LaunchPad」と呼ばれる、新サービスのプレゼン大会。今回のイベントでは13社が登壇、12人の審査員による投票で上位5位までが表彰された。

 優勝したのは、Labitが作成した、大学生向けのソーシャル時間割サービス「すごい時間割」。iPhone、Android、Facbook向けのアプリがあり、個人で利用する場合には、時間割を作成することで、次の授業や教室など簡単に調べることができる。さらに、友人と時間割を共有すれば、空き時間が一致する友人を見付け、約束を取り付けられる。大学における友人との距離を「共通の友人」だけでなく、「共通の授業数」という指標ではかり、アプリ内で可視化できるようにしたのがユニークなところだ。

写真1●インフィニティ・ベンチャーズ・サミット2011 Fall KyotoのLaunch Padで優勝した20歳の大学生、鶴田浩之氏
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 同サービスを開発したのは、IVSの登壇者としては最年少という20歳の大学生の鶴田浩之氏(写真1)。同氏は「全国の100を超える大学の授業データが集まっている。授業の口コミを集めるなどして、日本の大学教育を前進させたい」と今後の目標を語った。

 第2位は、コミュニティファクトリーによるデコ系カメラアプリ「DECOPIC」。iPhone、Android、mixiの各プラットフォームで動作する。同社代表取締役の松本龍祐氏によると「プリクラっぽいアプリを目指した」のだという。既に発表後25日で100万ダウンロードを超えるほどの人気アプリとなっている。特に中国語圏で「カワイイ」が受けて、ヒットしているという。プリクラを意識したアプリは多数あるが、松本氏はヒットの理由を「多言語展開と多プラットフォームを進めたこと、そして何よりデコが可愛らしかったから」とした。

 第3位は、Fringe81の広告配信エンジン「iogous*mark」(イオゴスマーク)。広告バナーをクリックして目的の企業サイトに遷移する比率が低いことに注目、検索エンジンやブックマーク経由でのサイト遷移も把握することで、従来の「20倍以上」(同社代表取締役の田中弦氏)のユーザーの行動分析を可能にした。田中氏は「ネット広告の評価手法を根本から変える」とする。

 第4位は2作品あり、ピリカが開発した都市清掃の支援アプリ「ピリカ」と、サマリーが開発した人とモノをつなぐソーシャルサービス 「Sumally」だった。

 このほかにも、ソーシャルメディアを活用した人材獲得メディア「ウォンテッド」、ツイートを解析することで世の中の気になる話題を対戦させる「Feel on! Battle」、好きな人の声で任意の文章を読み上げてくれる「カスタム音声合成 AITalk Order-Made」などユニークなサービスが発表され、来場者を沸かせた()。

表●IVSの登壇企業一覧
開発企業 サービス内容と名称
ウォンテッド ソーシャルリクルーティングサービス「ウォンテッド」
LisB ツイート解析でキーワードなどを対決させる「Feel on! Battle!」
エーアイ あの人が好きな事を喋ってくれる?!「カスタム音声合成 AITalk Order-Made」
INOMA Webページ上の画像を選択してソーシャルメディアに載せられるツール「frenzee」
Fringe81 ユーザー行動を幅広く把握できるネット広告配信エンジン 「iogous*mark」
洛洛.com スマートフォンによるスキンチェックサービス 「Beautecam」
ザワット 「お願い」をソーシャルの力で解決する「WishScope」
ピリカ 都市清掃サービスをリデザインする「ピリカ」
Labit ソーシャル時間割サービス「すごい時間割」
Facematch Facebookを活用したソーシャルマッチングサービス 「Facematch」
エムラボ キャラクターを自由に動かしながらチャットを楽しむ「baboo」
コミュニティファクトリー 「プリクラ」に似たデコ系カメラアプリ「DECOPIC」
サマリー 人とモノをつなげる新ソーシャルサービス 「Sumally」

写真2●OrderWithMeのジョナサン・ジェンキンス氏
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 プレゼンの審査が行われている間、ステージに登場したのは、全米の小売店から中国の工場への共同買い付けサービス「OrderWithMe.com」を提供するジョナサン・ジェンキンス氏(写真2)。同氏は、北京で開催されたイベント「TechCrunch Disrupt Beijing 2011 Winter」で優勝、インフィニティ・ベンチャーズの出資を受けることが決まったこともあり、今回のイベントに登壇した。「これまでは、安く購入したいという小売店の要求があっても、個々の商店では大量購入できないことから発注できなかった。全米の小売店を集めることで、米ウォールマート・ストアズなどの大手に対抗できる」と事業の意味を語った。今後は、米国以外からの参加も募り、事業の範囲を広げるという。