デロイトトーマツコンサルティング(DTC)は2010年12月、ERP(統合基幹業務システム)パッケージの導入などを手がけるアトムコンサルティング&テクノロジーズ(ACT)を買収した。ITコンサルティング事業である「テクノロジーアドバイザリーサービス」の強化が目的だ。ACTの買収は12月1日付。「当社がM&A(合併・買収)を通じてサービスを強化するのは初めて」とDTCの日下明彦パートナーは説明する。

 ACTはITベンダーであるアトムシステムの子会社。製造業の海外子会社に対する独SAP製ERPパッケージの展開を得意とする。ERPパッケージを海外子会社に導入する日本企業が増えるなかで、ACTが持つ海外展開のスキルや方法論、経験を評価した。今回の買収により約40人がACTからDTCに移り、DTCのテクノロジーアドバイザリーサービスは約140人となる。

 今回の買収について日下パートナーは「ERP事業をさらに拡張することが目的」と強調する。ACTを買収することでIT戦略の立案からERP導入までを手がける体制を整える。「プロジェクトの期間が短期化しており、ERPの導入まで一環して支援してほしいとの要求が強くなっていた」と日下パートナーは説明する。BPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)を伴う案件でも「半年で成果を出したい」とする顧客が増えているという。

 DTCはACTの買収にとどまらず、「当社の要望に合えば、SAPに限らずERP関連の導入を得意とするITベンダーを中心に今後も買収を続けていく」(日下パートナー)考えだ。グローバルにERPを展開するプロジェクトを中心に支援できる体制を強化することで、コンサルティング会社やITベンダーなど競合との差異化を目指す。