マイクロソフトは2010年11月9日、年内にリリース予定の「Microsoft Lync Server 2010」(以下、Lync)に関する説明会を開催した。Lyncは、プレゼンス、IM(インスタントメッセージ)、オンライン会議、VoIP電話などの機能を提供する次期ユニファイドコミュニケーション(UC)プラットフォーム。「Office Communications Server 2007 R2」の後継製品にあたり、現在、RC(製品候補)版が提供されている。

写真1●顔写真が掲載できるようになったLync Server 2010のユーザー一覧
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 Lyncでは、連絡を取りたい相手を視覚的に検索できるように、ユーザー一覧に顔写真を掲載できるようにした(写真1)。顔写真の横には、各ユーザーのプレゼンスを緑、赤、黄の3色で表示する。写真の上には、不在理由や現在の状態を自由に書き込めるコメント欄を設けた。また、プレゼンスの内容を拡充し、連絡の可否、連絡を取る意思の有無、対応可能な連絡方法など、より詳細な情報を知らせることが可能になった。

 Exchange ServerやSharePoint Serverとの連携機能も拡張した。Exchangeが管理する連絡先情報や予定表をLync、SharePointで共有するほか、Lyncで設定したプレゼンス情報をOutlook、SharePointで使用することができる。特にOutlookとの連携を強化しており、Outlookの「オンラインミーティング」ボタンをクリックするだけで、Lyncのオンライン会議室の作成、オンライン会議にアクセスするためのURLを記載した招待メールの作成が完了する(写真2写真3)。

写真2●Outlookからオンライン会議室を作成する
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写真3●オンライン会議への招待メールを作成
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 さらに、WordやPowerPointなどのOfficeアプリケーションからも、Lyncの機能を使用することができる。例えば、LyncとSharePointを併用する環境で、SharePointで共有するOfficeファイルを複数ユーザーで共同編集すると、ファイル内に編集を加えた人のLync ID情報がアイコンとして埋め込まれる。そのアイコンから、編集した人にあててLyncのIMを送ったり、電話をかけたりすることが可能だ。

 マイクロソフトのインフォメーションワーカービジネス本部 IWサーバー製品マーケティンググループの吉村徹也部長は、「Lyncの一番の売りは、単一のインタフェースでIM、音声/ビデオ通信、オンライン会議、外部通話の各コミュニケーション機能が使用できる点だ」と説明する。例えば、IMでの議論が白熱して、コミュニケーション手段を電話へ切り替えようという場合、従来製品では別ウィンドウを立ち上げて電話をかけていたが、次期製品ではIMのウィンドウ上から直接電話を起動できるという。

 Lyncでは、「Standard CAL」「Enterprise CAL」「Plus CAL」の3つのクライアント・アクセス・ライセンスを用意する。StandardはIMとプレゼンス機能、Enterpriseは音声/ビデオ通信とオンライン会議、Plusは電話の機能を含む。StandardとEnerpriseの2種類だった従来製品のOffice Communications Server 2007 R2に比べて、機能を細分化して3つのライセンスに再編した。「ライセンスの種類を増やすことで、ユーザーが必要な機能だけを選択できるようにした」(吉村部長)。