米T-Mobile USAは2008年10月21日,米Googleが開発した携帯電話機向けプラットフォーム「Android」を搭載した世界初の携帯電話機「T-Mobile G1」をサンフランシスコ市で発売した。全米での一般発売より1日早い発売である。価格は通信サービスの契約をせず,端末単体を購入した場合,399.99米ドルである。

 発売は午後6時に始まったが,我々が現地に到着したのは発売1時間半前の午後4時半。既に,約50人の人が並んでいた。列は次第に伸び,発売開始時には約150人が店の前に列を作った。列の先頭にいたのは,ジャーナリズムを勉強中の学生だというサンフランシスコ在住の若い男性。「とにかく最初の購入者になりたいと思って朝の8時に来た。僕の後に来たのは2時間後の10時,3人目は11時だった」という。

G1発売を待つ人々
列の先頭。右の人が「朝8時から並んだ」という学生
G1発売を待つ人々(左)
列の先頭。右の人が「朝8時から並んだ」という学生(右)
テレビ局もつめかける
テレビ局もつめかける
最初に並んだ学生がG1をゲット。T-mobile社が配布したTシャツには「I was the first to get it」とある。
最初に並んだ学生がG1をゲット。T-mobile社が配布したTシャツには「I was the first to get it」とある。

 発売直前には大道芸の人が数人集まり,複数のテレビ局も取材にやってくるなど現場は賑やかな雰囲気になった。突然の列の出現に「これは一体何の列」と,興味深げに聞いてくる街の人も何人もいた。ただし,朝の発売予定に深夜から並ぶ必要があったというiPhoneに比べると,人気はやや大人しめという印象は否定できないようだ。T-Mobile社は,今回何台用意したかは明かさなかったが「店に並んだ人の分は十分ある」と説明した。

 今回,列に並んだ人の動機はさまざま。ある人は「これまでもT-Mobileのユーザーで今回の端末に,何か新しいことが期待できそうな気がした」という。またある人は「米AppleのiPhoneを扱っている米AT&T社があまり好きでないため,今回のG1をその代わりにしようと思った」。iPhoneを既に使っていたにもかかわらず,G1を買いに来たという人は「iPhoneはメモリの拡張などができないことが不満。キーパッドがなく,全部タッチパネルで済ませる設計も使いやすいと思わなかった」という。

 中には携帯電話機の開発関係者もいた。米国在住のある日本人技術者は「Android向けアプリケーションの開発をしている。iPhoneのアプリケーションは,利用しているパソコンがWindows対応で,iPhoneのSDKを扱うことができないため開発していない」という。直接の開発関係者ではないが「Androidのオープン・プラットフォームという考え方に賛同した」という人もいた。

 購入手続きには通信サービスの選択なども含むため,かなりの時間がかかった。そのため,並んだのは約50人目だったにもかかわらず,店に入れたのは発売約50分後。並び始めてから2時間半後に,ようやくG1を手にすることができた。

入手したG1(左)とその裏側(右)
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