写真●加藤和彦 経営執行役上席常務CFO(最高財務責任者)
写真●加藤和彦 経営執行役上席常務CFO(最高財務責任者)
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 富士通は2008年7月31日、2008年度第1四半期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比0.9%増の1兆1772億円、営業利益は同97.2%増の58億円で増収増益だった。加藤和彦 経営執行役上席常務CFO(最高財務責任者)は、「システムインテグレーション(SI)ビジネスの伸長や携帯電話基地局設備の売り上げ回復が寄与した」と語った。

 同社の事業セグメントの中で最も大きな売り上げを占める「テクノロジーソリューション」は、売上高が前年同期比2.2%増の6979億円、営業利益は同110.4%増の82億円で増収増益。同セグメントは、システム開発やアウトソーシングなどの「サービス」と、ハードウエアやミドルウエアなどの「システムプラットフォーム」で構成する。

 それぞれを見ると、「サービス」の売上高は同2.3%増の5551億円、営業利益は同20.7%減の119億円。公共、流通、金融などでSIビジネスが伸長したが、英国子会社の富士通サービスが新たに受注し提供を始めたアウトソーシングサービスの初期コストが影響し減益となった。

 「システムプラットフォーム」は、売上高が同1.5%増の1427億円、営業損益は37億円の赤字だったが、前年同期より74億円改善した。加藤CFOは「昨年度の後半から携帯電話基地局の売り上げが回復してきたことや、キャリア向けのルータ装置の販売増があった」と話した。

 他の事業セグメントでは、パソコンや携帯電話などの「ユビキタスプロダクトソリューション」の売上高は同1.0%減の2718億円、営業利益は同19.5%減の99億円だった。携帯電話の減収が影響した。半導体や電子部品などの「デバイスソリューション」は、売上高が同8.8%減の1723億円、営業損益は47億円の赤字で前年同期から11億円減少した。「フラッシュメモリや基盤ロジック製品が伸び悩んだ」(加藤CFO)。岩手・宮城内陸地震により工場の操業が一時停止したことも、営業赤字の要因になった。

 2008年度通期の連結業績見通しは5月の発表から修正しなかった。富士通は売上高が前年比0.4%増の5兆3500億円、営業利益は同7.3%増の2200億円を目標として掲げている。