米Microsoft広告戦略担当チーフのYusuf Mehdi氏はネバダ州ラスベガスで開催されたGoldman Sachs Internet Conferenceで,「米Yahoo!を買収しなくても米Googleとうまく競争していける」と述べた。「当社のWeb関連サービスのユーザー数は既にYahoo!を上回っており,Yahoo!との合併や,Yahoo!の全体または一部資産の買収は不要といえる」(Mehdi氏)

 Mehdi氏は「当社とYahoo!の現状を考えると,当社には必要な要素がそろっている」と述べたうえで,両社が今後もライバル関係にあるものの何らかの方法で協力し続けるとした。例えば,インスタント・メッセージング・システムの相互接続を推進するという。

 MicrosoftとYahoo!は,これまでお互いのインターネット資産をうまく組み合わせる様々な手段を協議し,MicrosoftによるYahoo!の完全買収まで検討した。最近流れたニュースで両社の話し合いが再び話題になったものの,後になってニュースは誤報であると判明したが,うわさとして一人歩きをしてしまった。このうわさをあおる形になったのは,もちろんMicrosoftがオンライン検索/広告市場で負け続けているからだ。Microsoftは潔く負けを認める会社でないし,買収によって厳しい市場を切り開くなど苦にもしない。

 MicrosoftはYahoo!を買収する代わりに,自社のオンライン資産を強化する別の手段をとり,かつてないほど攻撃的なGoogleに対抗することとした。Googleに30億ドルで米DoubleClickを買収されてしまったMicrosoftは,知名度の劣る米aQuantiveをその2倍の金額で買収したのだ(関連記事:MicrosoftのaQuantive買収は過去最大規模,しかし理由は疑問)。Mehdi氏はaQuantive買収を「ゲームの流れを変える」契約と呼んだ。Microsoftがこのようなバランスを欠く買収を続けると,Yahoo!買収に必要な手持ちの現金を失い,議論自体の意味がなくなってしまう。アナリストらによると,Yahoo!の資産価値は推定で400億~500億ドルあるという。

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