英EMI Groupが4月第1週に「デジタル著作権管理(DRM)による制限を外してデジタル音楽を販売するという決定」を発表したところ,大きな騒ぎとなったのは記憶に新しい。こうした状況のなか,米Microsoftも4月第2週,米Apple同様DRMフリー楽曲の販売を始めると認めた。

 Microsoftの広報担当者は「例のEMIによる発表は,Appleだけが関係するものではない」と述べる。「消費者は明らかにプロテクトされていない音楽を求めている。当社と契約している音楽レーベルが納得し次第,速やかにDRMフリー楽曲の販売を開始する計画だ」(Microsoftの広報担当者)。Microsoftによると,しばらく前からEMIも含め複数の音楽レーベル各社と作業しており,携帯メディア・プレーヤ「Zune」用のオンライン・サービスである「Zune Marketplace」において,できるだけ早くDRMフリー楽曲の提供を始めるという。

 Microsoftが販売するDRMフリー楽曲のファイル・フォーマットは不明だ。AppleはDRMフリー版をAACフォーマットで提供する予定である。Microsoftが現在Zune Marketplaceで販売している楽曲はWindows Media Audio(WMA)フォーマットであり,DRMが不要になってもWMAを使い続けるだろう。なおEMIは,楽曲のフォーマットは販売サービス側に任せるとしており,最も互換性の高い業界標準のMP3も採用可能である。

 MicrosoftがAppleよりリードしたいのなら(恐らくそう考えているはずだ),MP3を採用するべきだ。そうなれば,MP3よりも高コストで,業界コンソーシアムに握られているAACフォーマットは,デファクト標準への道を確実に断たれるだろう。

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