マイクロソフトでデジタルエンターテイメントパートナー統括本部を担当する堺和夫執行役常務
マイクロソフトでデジタルエンターテイメントパートナー統括本部を担当する堺和夫執行役常務
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 デジタルエンターテイメントパートナー統括本部を担当するマイクロソフトの堺和夫執行約常務は10月4日,「CEATEC Japan 2006」の基調講演で,同社のデジタル・エンターテインメント分野の戦略を語った。堺氏は,マイクロソフトが現在「ロスレス音楽」「HD画質」「インターネット・ビデオ」「ユビキタス」という4分野に注力している,と強調した。

 「ロスレス音楽」に関して,堺氏はオンキヨーがマイクロソフトの可逆音声圧縮技術「Windows Media Audio(WMA) Lossless」を使った楽曲のインターネット配信を始めたことを紹介。オンキヨーは2005年5月から,24ビット/96KHzの高音質楽曲配信を手がけているが,11月下旬からユニバーサルミュージックと提携して,ジャズ,クラシックを中心に楽曲数を3万曲増やすほか,高音質楽曲配信事業者の米MusicGiantsと提携して洋楽の楽曲も増やすという。

 また,Windows VistaではDRM(Digital Rights Management,デジタル著作権管理)に対応したコンテンツのビットレートを,DRMを維持したまま下げられるようになる。「アーカイブを目的にユーザーが購入したロスレス音楽を,DRMを維持したまま携帯電話の再生用に変換したりすることがWindows Vistaで可能になる。これにより,DRMコンテンツを様々なデバイスで利用することが容易になる」(堺氏)。

 「HD画質」と「インターネット・ビデオ」に関しては,マイクロソフトが11月に発売する予定のXbox 360用のHD DVDプレイヤーを使ったHD DVD再生をデモ。さらに,ヤフーの動画配信サービス「Yahoo!動画」を,Xbox 360を使って基調講演のスクリーンに映し出すデモも行った。Xbox 360は,「Windows XP Media Center Edition」搭載パソコンで受信したコンテンツをLAN経由でXbox 360にストリーミング転送できる「Media Center Extender」という機能を搭載している。Yahoo!動画はパソコン向けのインターネット動画配信サービスだが,デモにより,マイクロソフト製品を使うと簡単にテレビに映し出せることをアピールした。

 このほかのHD画質に関する取り組みとして,堺常務はマイクロソフトがDVD製造大手のメモリーテックと,日本製アニメのHD DVD化に関する共同開発に着手したことを発表した。メモリーテックのエンジニアをマイクロソフトの米国本社に派遣して,Windows Mediaテクノロジをベースにした動画圧縮技術「VC-1」を使ったアニメのHD画質最適化を両社で共同研究する。マイクロソフトはメモリーテックのために,米国本社内に専用オフィスを用意するという。堺氏は「メモリーテックとマイクロソフトが提携することで,日本のアニメの強さとこだわりを世界に発信していきたい」と語った。