写真1:積荷自動認識トラック(車両後部)
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写真2:牛乳パックにバーコードを張り付ける
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写真3:箱にどの商品を入れたかを登録
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写真4:積む荷物を作業担当者に指示
写真4:積む荷物を作業担当者に指示
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写真5:積荷自動認識トラックに荷物を入れる
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写真6:誤積載の警告を表示
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 YRPユビキタスネットワーキング研究所は「TRONSHOW2006」で、実物を使った「積荷自動認識トラック」を公開した。電池搭載型の無線ICタグ、「アクティブ・タグ」を活用することで、積載作業の効率化を狙う。

 物流センターなどの現場では、多くの荷物とトラックが行き来する。作業担当者が目視で確認するのが一般的だが、扱う荷物が多くなればなるほど、そのトラックに積むべき荷物を載せ忘れたり、ほかのトラックに積むべき荷物を間違えて積んだりする。積荷自動認識トラックは無線ICタグを適用することで荷物を自動認識し、誤積載を防止できるという。

 積荷自動認識トラックの荷台の奥には、無線ICタグ・リーダーが設置してある。積まれた荷物の無線ICタグを一定間隔で読み取り、荷物の積み間違いや積み忘れを検知する(写真1)。同時に最大1000個の無線ICタグを認識でき、誤積載した荷物の認識率は99%という。

 ポイントは、荷物側にアクティブ・タグを使ったこと。実際の業務では、荷台には複数の荷物を重ねるように詰めていく。電波の送受信には向いていない環境だ。そこで今回は荷物側に付与する無線ICタグにみずから電波を送受信できるアクティブ・タグを採用することで解決することにした。電池を搭載せず、無線ICタグ・リーダーから発する電波で駆動する「パッシブ・タグ」では、「実用的な送受信を実現するのは難しい」(説明員)からだ。

 アクティブ・タグは温度や湿度のセンサーを内蔵する。商品の品質管理を狙ったもので、荷台で極端に温度が上がった際、ドライバーに警告を出す、といったことも可能になる。

 トラックに設置した無線ICタグの装置には、YRPユビキタスネットワーキング研究所が開発した製品を使っている(参考記事)。使用する通信周波数帯は315MHz帯で、通信距離は最大10メートル程度。

物流システムの例も紹介

 展示スペースでは、積荷自動認識トラックを使った物流システムの例を紹介している。

 まず農産物・畜産物の生産地で、メロンや牛乳パックそれぞれにバーコードを張り付ける(写真2)。バーコードには、識別番号「ucode」が付与されており、同じキャベツでも違うモノとして区別できるようにしている(ucodeについてはこちらの記事を参照)。消費者はこの仕組みを使うことで、ucodeにひも付けられた生産地などの情報を確認できる。

 次に出荷作業に入る。メロンや牛乳パックなどの商品を「通い箱(商品の配送に使う再利用型の箱)」に入れ、どの通い箱にどの商品を入れたかをシステムに登録する(写真3)。

 通い箱の側面には、アクティブ・タグが付いている。通い箱を無線ICタグ読み取り機付きのゲートに通し、物流システムに登録する。物流システムはどのトラックにどの通い箱を積むかを結びつけ、指示をトラックに送信。作業担当者に向けて、指示を情報パネルに表示する(写真4)。

 作業担当者は情報パネルの表示を見ながら、トラックに通い箱を積む(写真5)。このときトラックは定期的に荷台の無線ICタグを読み取り、間違った通い箱を積んだときや、積むべき通い箱を積んでいない場合に、情報パネルに警告を出す(写真6)。配送先の無線ICタグ読み取り機で検品すると、物流システムには入荷済みの情報が登録される。

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