東京証券取引所は、システム障害により朝から停止していた取引を午後1時30分から再開した(関連記事)。東証は緊急記者会見を開き、障害の原因が10月8~10日の連休中に更新したプログラムの不具合にあるとの見方を示した。同時に「市場を混乱させたことは大変申し訳ない」(天野富夫常務)と陳謝した。

 東証は10月の連休中、ベンダーの富士通とともに、株式売買に使う業務サーバーのプログラムの更新を行った。取引能力を、それまでの1日620万件から同750万件へと増強するのが目的である。ただし、この際の検証が不十分だったことから、10月31日月曜夜の月次バッチ処理で不具合が発生し、11月1日朝にシステムが立ち上がらなくなった。

 今回のトラブルに影響した月次バッチ処理は、毎月、ディスクのフラグメンテーションを解消し空き容量を回復するために行われているもの。この処理により月末にディスク上のデータの配置場所が変わるが、新しいプログラムは何らかの理由でこの変更を認識せず、以前の場所にデータを読みに行ったと見られる。読み込めなくなったのは、市場に参加している証券会社とその端末のコードを登録した「会員情報テーブル」である。

 東証は午後、手動で会員情報テーブルをデータベースに書き込み直し、システムを復旧させた。取引が停止していた東証1部、2部、マザーズの上場株式、転換社債型新株予約権付社債券、交換社債券の全銘柄である。東証とシステムを共用している札幌、福岡の各取引所も復旧した。先物、オプション取引についてはシステムが分かれていることから、今回の障害の影響を受けなかった。

【緊急特集】東証システム問題へ