来店客にボタンを押してもらって番号札を発行し、順番になると番号を呼び出して顧客対応を行ういわゆる「発券システム」。同システムを、Android搭載スマートフォンを中心にして構築した企業がある。神奈川県と東京都に携帯電話ショップを構えるシステムステーションだ。既に2店舗に導入済みで、今後も導入店舗を増やしていく。このほか、同業他社への外販も検討しているという。


 「専用システムは、信頼性は高いがコストも高い。その点、Androidで構築した発券システムは安価で機能拡張などの自由度も高い」(システムステーションの戸塚勇人・代表取締役)。

 横浜市港北区に本社を置くシステムステーションは、Android搭載スマートフォンを中心に構築した発券システム「モバイル呼出システム」を携帯電話ショップに導入した。2011年2月に「docomoショップ綾瀬タウンヒルズ店」で、同年4月に「auショップ旭今宿店」でそれぞれ稼働を始めた。

3種のAndroid端末+PCで構成

 モバイル呼出システムは、3種類のAndroid端末とノートパソコン、レシートプリンターで構成する(図1)。これらを、無線LAN機能付きブロードバンドルーターで接続する。

図1●モバイル呼出システム(auショップ旭今宿店)のシステム構成
3種類のAndroid搭載端末、ノートパソコン、レシートプリンターで構成する。来店客が携帯電話で待ち人数を確認できるように、インターネット上のWebサーバーも利用している。
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 Android端末は、「発券操作端末」「スタッフ端末」「表示器端末」の3種類。それぞれ、発券、オペレーション、表示の機能を担う。一方、ノートパソコンは印刷を受け持つ。「印刷もAndroidでやりたかったが、プリンターのドライバーがなく、仕方なくパソコンを使った」(システムを開発した富士通四国システムズ 第一ソリューション事業部 モバイルソリューショングループの矢野雅彦・課長)。

写真1●auショップ旭今宿店に設置した発券操作端末とレシートプリンター
来店客がこのAndroidスマートフォンを直接操作する。
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写真2●スタッフ端末
次の来店客への応対準備が整ったらスタッフが操作する。複数台のスタッフ端末にも対応している。
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写真3●番号を大型ディプレイに表示
表示器端末とはHDMIケーブルで接続。複数台の表示器端末に同時に表示することもできる。
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 このほか、インターネット上のWebサーバーも利用している。これは、現在の待ち人数をネット上に公開するため。店外に出た来店客が、携帯電話で順番を確認できるようにしている。

 モバイル呼出システムは以下のように動作する。まず、来店客が発券操作端末の「発券」ボタンを押して番号札を印刷し、順番待ちに入る(写真1)。その際、表示器端末の「待ち人数」が更新される。

 一方、店舗スタッフは、次の来店客への応対準備が整ったらスタッフ端末の「次を呼出」ボタンを押す(写真2)。すると、表示器端末に次の番号が表示され、当該番号の来店客に順番がきたことを知らせる(写真3)。もちろん、発券操作端末とスタッフ端末を操作した際には、ネット上のWebサーバーの情報も更新される。

 こうした一連の流れの中で“司令塔”となるのが、実は来店客が操作する発券操作端末である。同端末は他の端末のアドレス情報などを保持し、各端末に更新情報を送信する。スタッフ端末が操作された際も、発券操作端末を経由して他の端末に情報が伝わる。

 このような仕組みにしたことについて矢野課長は、「スタッフの交代などに伴ってスタッフ端末は入れ替わる可能性があるし、表示器端末も複数台をサポートする。常に電源が入っている端末は何かと考えると、発券操作端末が最適だと判断した」と説明している。

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