写真●松竹マルチプレックスシアターズが運営する「MOVIX伊勢崎」。例年猛暑に見舞われるため、新システムを生かした節電策を強化
写真●松竹マルチプレックスシアターズが運営する「MOVIX伊勢崎」。例年猛暑に見舞われるため、新システムを生かした節電策を強化
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 MOVIXブランドでシネマコンプレックスを展開する松竹マルチプレックスシアターズ(東京都中央区)は2011年8月末までに、シネコン(複合映画館)のうち小規模なものを除いた15カ所でクラウド型空調管理システムの導入を完了させる。電気・ガス代を節約するとともに、東北電力と東京電力管内の電力使用制限令に対応する。

 システムには三井情報(MKI)のクラウド型エネルギー管理サービス「GeM2」(関連記事)を採用した。MOVIXはサーバーなどのハードウエアを保有せず、シネコン1カ所当たり10万円程度の月額システム利用料をMKIに支払う。2010年5月に2カ所のシネコンで始めた試験導入では、空調代の節約効果は1店当たり年間450万円程度出ており、利用料を大きく上回る効果があると見ている。

 MOVIXは、1カ所のシネコンに10前後ある劇場(スクリーン)のそれぞれに温度と湿度、二酸化炭素濃度を測定するセンサーを設置。そこから取得したデータを定期的に、インターネット経由でMKIのデータセンターに送信する。MKIのデータセンターはこのデータに応じて最適な空調設定情報をシネコンに返し、自動的に空調装置に反映する。最適な設定は外気の温度や湿度、観客の入りなどで変動するが、従来はシネコンスタッフが手動で設定しており、冷房を利かせすぎたり、逆に暑くなりすぎたりするという問題があった。

 建設・施設管理部の中原教裕部長は「従来は観客から『館内が暑い』といった指摘があるたびにスタッフが空調を調整しており、設定温度が低くなりすぎて電力を浪費することがあった。新システムでこうした問題が解消された。電力制限に対応しやすくなる効果も期待している」と話す。

 既に新システムを導入したシネコンのうち、大きな効果が出ているのがMOVIX伊勢崎(群馬県伊勢崎市)だ。2010年11月の導入以来、毎月、前年同月比で30%程度の使用電力量削減効果が出た。

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