図1●セカイカメラを起動したところ。宙に浮いているのが「タグ」と呼ばれる情報。ネクストが提供するHOME'Sの情報は、一般の消費者が投稿したタグと区別なく表示される
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 不動産情報サイト「HOME'S(ホームズ)」を運営するネクストは2010年3月からAR(拡張現実)を利用した情報提供を開始した。米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」や米グーグルの携帯プラットフォーム「Android(アンドロイド)」のユーザーが対象。利用に当たってはどちらかの機種で動作するARアプリケーションが必要で、iPhone向けの「セカイカメラ」または両プラットフォームで利用可能な「Layar」に対応している。さらにiPhone向けの「HOME'S」専用アプリの新版「Ver.1.3」を3月に公開し、物件のURL情報を手軽にツイッターに投稿できる機能などを加えた。

 ARの利用に関しては、スマートフォン上でセカイカメラやLayarといったARアプリケーションを起動してカメラ越しに風景を見ると、価格や坪単価といった物件情報が「タグ」と呼ばれる吹き出し形式で重なって見えるようにした(図1)。

 「ARで不動産情報を提供する取り組みは日本初だ」とHOME'S事業本部の久松洋祐編集部長は説明する。セカイカメラは、頓智・(トンチドット)が開発したARを楽しめるアプリケーションだ。2010年3月からAPI(アプリケーション・プログラム・インタフェース)が公開され、企業がセカイカメラを通じて情報提供できるようになった。

図2●セカイカメラ上でHOME'Sが提供したタグをクリックして表示された物件情報。家賃や坪単価などが表示される
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 「住み替えを考えている人が街なかで『この辺りに住みたい』と思った時に、すぐに物件価格などの情報が分かる仕組みを作りたかった」と久松部長はARの活用を決めた理由を話す。「通勤の途中や買い物の途中に通りかかった物件の情報が知りたいというニーズは高いはずだ。購入や買い替えを考えている消費者は、現在の自宅の近隣の家を探すことが多い」(久松部長)。

 ARで提供する情報は、物件の売買価格や坪単価といった価格情報が中心だ(図2)。現時点で売買中の物件だけでなく、過去に売買があった物件の情報も提供している。「購入や買い替えを考えている人には、過去の売買相場も重要な情報になる」(久松部長)からだ。将来的には、空いていない物件でも空き待ち予約ができる仕組みを用意したいという。