写真●インテリジェンスの山崎高之執行役員(写真右)と高柳久美子COHOチームリーダー
[画像のクリックで拡大表示]

 総合人材サービス会社のインテリジェンス(東京都千代田区)は、社内SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を2009年3月から稼働させ、およそ1500人のSE(システム・エンジニア)職社員の帰属意識向上に取り組んでいる。システムの名称は「ちえぼ」。同社のSE職社員は平均10人でチームを組み、顧客企業に常駐することが多い。社員プロフィールと個人ブログ、各種コミュニティーをSNSに掲載することで、業務ノウハウの共有と趣味などを通じた社員の連帯感の強化を促す。SE職社員のほか、彼らをサポートする本社スタッフ約100人も同SNSを使う。

 同社は2002年からSE職社員向けに社内掲示板システム「知恵蛍(ちえぼたる)」を運営してきた。開設からしばらくは、8割の人が少なくとも週1回は利用していたという。ところが企業買収などにより200人だった社員が1500人まで増えるにつれ、投稿数が減っていった。「1500人に対して発言することに遠慮がちになり、知らない同僚や仕事が増えて会社への帰属意識が薄れたことが原因だろう」と執行役員の山崎高之・派遣・アウトソーシングディビジョンディビジョン長は語る。

 今回の社内SNSの企画を担当した高柳久美子・派遣・アウトソーシングディビジョン事業統括部事業推進部COHOチームリーダーによれば、事前調査では「帰宅後まで仕事をしたくない」という声と、「仕事に意味のある情報なら使いたい」という声に二分された。そこで両方の声に対応できるように配慮してちえぼを作ったという。例えば、以前の社内掲示板システムは投稿するとトップ画面を通じて全員に通知される仕組みだったのを、今回は、事前指定した社員やグループからの投稿だけが通知されるようにした。

 高柳リーダーら計4人のCOHOチームは、社内向け広報を担当しており、社員の帰属意識向上が主要ミッションである。今回のSNSをいち早く定着させようと、様々な工夫も凝らしてきた。目ぼしい社員に呼びかけて英語のスキルアップや家事と仕事の両立など社員が興味を持ちそうなコミュニティーを立ち上げたり、各コミュニティーのメンバー同士が直接会って話す機会まで作ったりするなどだ。システム面では、画面を切り替えるたびに、画面の一部に社員の顔写真が3人分ずつランダムに表示される機能も付けた。

 その甲斐あって、開設から1カ月を経過した時点では、半数のSEが1回以上利用していた。社内の知り合いの紹介文を書く「紹介文」機能が、予想以上に使われているという。高柳リーダーは「コミュニケーションインフラとしては定着する手応えを得られた。これをきっかけにいろんな対面コミュニケーションが始まってほしい」と話す。ただし業務ノウハウを共有するインフラにも育てるのは、これからの課題だと感じている。山崎執行役員は「社員の多くから積極的に使われるようになるまでには、2~3年間は地道に改良を続ける必要がある」と見ている。

 今回のSNSはシステム子会社のインテリジェンス ビジネスソリューションズ(東京都千代田区)が開発を担当。TIS(東京都港区)の社内ベンチャーであるSonicGarden(ソニックガーデン)の技術サポートも利用して開発した。