鳥栖スタジアムに行列を作るサガントスのサポーターに鉄道利用を促す。写真後方にあるのがJR鳥栖駅
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 九州旅客鉄道(JR九州)は2009年3月1日に九州北部でサービスを開始する電子マネー機能を持つICカード乗車券「SUGOCA(スゴカ)」を利用して、JR九州の駅周辺にある商店街や商業施設などを活性化する「地域ポイントサービス」を導入する。第1弾として2009年夏までに、佐賀県鳥栖市にあるJR鳥栖駅周辺で、駅と地元商店街、自治体、そして鳥栖駅前にあるサッカーJ2サガントスのホームスタジアム「ベストアメニティスタジアム(鳥栖スタジアム)」を連携させた取り組みを始める。これにより、地元意識やファン意識の醸成を図る。

 首都圏の商店街などでポイントサービスを提供するシー・アール総研(東京都港区)は、JR九州と提携して、サガントスファンクラブの会員証を兼ねたSUGOCAカードを発行し、スタジアム内にはSUGOCAの電子マネー決済端末を約20台設置。サッカーチケットやグッズなどをSUGOCAで購入すれば、ファンサービスを利用できる特典ポイントがたまるようにする予定だ。

 これとは別に、スタジアムの入場ゲートにもSUGOCAの読み取り端末を設置し、入場時にポイントを付与する。入場時にSUGOCAカードを読み取り端末にタッチした観客に限定して、ハーフタイムと試合終了後には各自の携帯電話に割引クーポンなどの電子メールを配信。SUGOCAの電子マネー決済端末を設置した鳥栖駅前商店街での買い物や飲食に使えるようにする。

ポイント付与でサッカー場への鉄道利用を促進

 今回のポイントサービスには、車ではなく鉄道でスタジアムに来場してもらう狙いもある。鳥栖スタジアムには1試合当たりで数千人の観客が来場するが、現在は車で来る人が多い。試合によっては駐車場が不足したり、近隣で渋滞が発生したりして地域で問題になっていた。そこで観客にはできるだけ鉄道を利用してもらい、鉄道でスタジアムに来場した人には鳥栖駅で「パーク&ライド」のポイントを付与する。

 JR九州は鳥栖駅以外でも、同様の地域連携策を検討している。JR九州事業開発本部企画部カードプロジェクトの江頭治喜担当部長は「駐車スペースが乏しい駅前商店街を活性化しつつ、鉄道利用を促せるメリットに期待している」と話す。

 JR九州は福岡県を中心とした125駅にSUGOCAを導入し、最初の1年間で35万枚のカード発行を見込んでいる。

 2010年春には、JR東日本のICカード「Suica(スイカ)」と西日本鉄道の「nimoca(ニモカ、関連記事)」、福岡市交通局の「はやかけん」の3つと乗車券機能を相互利用することが決まっている。ただし、ポイントサービスについては、当面はSUGOCA独自に展開していく予定だ。

■変更履歴
2段落目の内容は、シー・アール総研がJR九州が提携してサービス提供するものであるため、表記を修正します。また、会員証の発行枚数や、他地域での展開に関しては未確定であるため削除します。お詫びして訂正いたします。本文は修正済みです。 [2009/02/24 20:30]