「英会話 えびす」のような検索頻度の少ないキーワードでも目立つ場所に広告を表示
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 英会話教室運営のGaba(ガバ)が2008年5月から、インターネット広告のキーワード入札に、金融分野の「ポートフォリオ」に似た考え方を取り入れてコスト削減に成功している。サーチイグナイト ジャパン(東京・港区)が販売する金融工学を応用した入札管理ツール「SearchIgnite」を導入。Gabaはサーチイグナイトに対して、広告費の数パーセント分の手数料を支払うが、そのコスト増分を含めても全体の広告費を5%削減。しかも同年10月までに、顧客獲得数(資料請求などの申し込みに至った件数)は5%程度向上する成果を上げている。

 インターネット広告の分野では、従来のバナー広告やメールマガジン広告などに加えて、リスティング広告(キーワード広告)の市場が拡大している。Gabaのホームページの場合、既にリスティング広告経由での閲覧が全体の過半数を占める。

 Yahoo!やGoogleなどで「英会話」というキーワードで検索した時には、検索結果画面の上部や右側に英会話学校などの広告が表示される。表示の位置は価格競争入札で決まる。例えば、「英会話」というキーワードに対して1クリック当たり単価を1000円で入札した広告のほうが、500円で入札した広告よりも目立つ位置に表示される。1050円で入札すればさらに目立つ位置に表示されるなど、金融市場に似た取引が行われている。

検索頻度が少ないキーワードを自動的に最適化

Gabaでウェブマーケティングを担当する山根豪太マーケティング部門オンライン課シニア・マネージャー

 Gabaマーケティング部門オンライン課の山根豪太シニア・マネージャーは、「SearchIgniteの導入で多数のキーワードを組み合わせて全体の成果を狙う“ポートフォリオ”的な考え方ができるようになった。“テールワード”による獲得が増え、全体の成果を押し上げた」と説明する。

 Gabaは、1万種類以上のキーワードについて、それぞれ単価を決めて入札している。キーワードと価格の組み合わせは膨大で、「英会話」などの“ビッグワード”には目が行き届いていても、「英会話 えびす」(東京の地名“恵比寿”の漢字が分からずに平仮名で検索した場合)のような“テールワード”には目が行き届かなかった。SearchIgniteはすべての検索キーワードのクリック実績などを1日数回集計し、最適な入札価格に調整する機能を持つ。「ハリウッド映画の題名など、頻度は少ないが一定のアクセスがあるキーワードも、確実に獲得につなげられるようになった」(山根シニア・マネージャー)

 Gabaは2007年からLPO(ランディングページ最適化)を活用し生徒の獲得単価削減に注力してきた(関連記事)。LPOとは検索エンジンから検索キーワードによって異なる最適なランディングページ(=検索エンジンから自社ウェブサイトに来た人が最初に見る“着陸”先のページ)を表示することで、見込み客の興味をより引きつけられるようにするものだ。ランディングページの写真の大きさや文字の色などの最適化を進めて「勝ちパターンが定着し、安定した申し込み率を確保できるようになった」(山根シニア・マネージャー)。
 
 LPOの次の新手法として、ランディングページよりも手前で顧客を確実にGabaのホームページに導くための広告費削減を狙い、SearchIgniteを導入した。