ソフトバンクの支援を受けながら再建を図るPHS事業者のウィルコム。現在は27カ月連続の純増で過去最高の契約数を更新し続けている。6月中に更生債権と更生担保権の一括弁済も済ませ、7月から晴れてソフトバンクの連結子会社となる。宮内社長に好調の要因と今後の戦略を聞いた。

(聞き手は加藤 雅浩=日経コミュニケーション編集長)

これまでを振り返って、現在の評価は。

宮内 謙 氏
宮内 謙(みやうち・けん)氏
1949年生まれ。愛媛県出身。73年に京都府立大学を卒業。日本能率協会を経て、84年に日本ソフトバンク(現ソフトバンク)入社。営業政策室長として流通事業の営業企画を担当。88年2月、ソフトバンク取締役。2004年2月、ソフトバンクBB取締役副社長兼COO。2004年7月、日本テレコム(現ソフトバンクテレコム)取締役。2006年4月、ボーダフォン(現ソフトバンクモバイル)取締役執行役副社長兼COO。2010年8月、ウィルコム管財人(現任)。2010年11月、ウィルコム代表取締役社長(現任)。このほか、ソフトバンク代表取締役専務、ソフトバンクテレコム代表取締役副社長兼COO、ソフトバンクモバイル代表取締役副社長兼COO、ソフトバンクBB代表取締役副社長兼COO、ヤフー取締役、イー・アクセス取締役として、ソフトバンクグループの重責を担う。(写真:新関 雅士)

 当初は本当に苦しい状況だった。正直、社長にはなりたくないと思うくらい。ただ、社員が苦しみながら考え出した他社携帯電話・一般加入電話への国内通話が月980円の定額になるサービス「だれとでも定額」のテストマーケティングを既に始めており、非常に好評だった。

 もちろん、話し放題にすれば接続料の支払い超過で赤字になる恐れがある。通話時間や通話回数に制限を設けるわけだが、様々な組み合わせを試した結果、「これはいけるぞ」という手応えを得た。2010年12月の正式発表の際はかなり自信を持っていて「3カ月後に契約数を純増に転換させる」と宣言したら、後で孫さん(ソフトバンクの孫正義社長)に「早く言い過ぎ」と注意されたことを今でもよく覚えている。

 同時にテレビCMを大量投入して認知度を高め、販売店「ウィルコムプラザ」も拡大していった。だれとでも定額の認知度は現在、70%弱まで上がり、店舗数も2013年4月末時点で863店(2年前の約3.4倍)まで増えた。2011年1月に投入した「もう1台無料キャンペーン」も純増に大きく貢献しており、これまでの好調につながっている。(あえて点数を付けると)95点かな。

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