2010年11月末にオープンする「ドコモマーケット(iモード)」の具体像が少しずつ明らかになってきた。個人に開放されるiアプリDXの機能についても詳細情報が出始めた。今回の“オープン”化でiアプリはどのように変わり、開発者にとってどのようなメリットがあるのだろうか。NTTドコモ コンシューマサービス部 ネットサービス企画 サービス戦略担当課長 山田和宏氏に聞いた。

(聞き手は大谷 晃司=日経NETWORK

そもそも、なぜiアプリDXの機能を個人開発者にも開放するのでしょうか。

 まず我々としてはiアプリを、iモードのコンテンツを提供する大きなプラットフォームと位置付けています。元々iアプリを作った時は、iメニューのサイトを運営するコンテンツ提供者(編集部注:いわゆる公式サイト)も、個人開発者も、立場としては完全にイコールでした。

一部制限を設けることで、一般開発者にDX機能を使ってもらえる

NTTドコモ 山田和宏氏
NTTドコモ 山田和宏氏

 元々iモードのサーバー側は単なるWebサイトですが、NTTドコモのiモードから接続するのが前提となっています。NTTドコモの端末なりサービスなりと対をなす形であり、比較的強固なセキュリティを作れました。こうした点がコンテンツ提供事業者から評価されていました。プラットフォームが進化していくなかで、個人情報に類するものを利用したり、複数のサーバーと通信したり、といったアプリ開発のリクエストが出てきました。

 例えば複数のサーバーとの通信を無条件に許してしまうと、プラットフォームの品質にかかわる問題が起きてしまう懸念がありました。著作権にかかわる問題などです。そこで、こうした懸念を避けながらもコンテンツをなるべくリッチに柔軟にコンテンツ提供者に作っていただきたい。こうしたことを目指して作ったのが、iアプリDXの機能です。

 実際に機能の数で言うと、DXの機能はわずかでしかありません。iアプリ自体には広範な機能が積まれています。例えばFeliCaについては一部の機能は誰でも使えるようになっていますし、NTTドコモおよび(モバイルFeliCaのプラットフォームをサービスとして提供する)フェリカネットワークスと契約を結んだ方だけが使える機能もあります。

 iアプリDX全般に言えることですが、基本的にわれわれはオープンにします(表1)。オープンにするなかで、プラットフォームの品質低下を招いたり、ユーザーの混乱を引き起こしたりといったことがあり得るいくつかの機能については一部制限を残します。DXを長年提供してきたなかで、こうした制限を設けると一般の開発者の方にDXの機能を使ってもらっても問題ないことがわかってきました。もうひとつ大きな動きとして、市場環境の変化があります。今回、この両方のタイミングが合致し、ドコモマーケット(iモード版)につながりました。

表1●一般開発者に開放されるiアプリDXの機能
機能名(パーミッション名)各機能が対象とするプロファイル機能概要(赤字は機能としては両プロファイルが対象だが、開放対象はStarだけを示す)
ダウンロード元以外との通信許可Star/DoJaダウンロード元のドメインだけでなく、複数のドメインと通信することが可能(iエリア含む)
携帯電話情報の参照 Star/DoJa電話帳、電話発着信履歴、最新未読メール、トルカデータ参照の可否を示す(文字列そのものではなく、IDのみが参照できる)
ネイティブメーラの利用 Star/DoJaネイティブのメール機能を起動することが可能
メッセージiアプリ Star/DoJaネイティブではなく、iアプリによりメールの送受信が可能
テーマ設定 Star/DoJaアプリから画像データを選択すること、データBOX内へのメロディ保存、テーマ設定機能、メニューアイコンの画像設定、キャラ電データ新規登録・選択することが可能
iアプリ自動起動APIの利用 Star/DoJa日時を指定した自動起動が可能
位置情報APIの利用 Star/DoJaGPSにより位置情報を取得することが可能。
機能開放はStar対応機種(01A以降の機種)に限定。フルアプリのみの利用で、ミニアプリでは利用禁止。ドコモマーケット(iモード)向けライブラリを利用することが必須となる
Bluetooth APIの利用 Star/DoJaBluetooth通信を行うことが可能。 機能開放はStar対応機種(01A以降の機種)に限定。ドコモマーケット(iモード)向けライブラリを利用することが必須となる。同時に利用可能なHTTP通信量が上り、下り各3Mバイトに制限される
OpenGL ES機能の利用 Star/DoJa3D描画機能であるOpenGL/ES機能を利用することが可能
音声入力機能の利用 Star/DoJa音声をiアプリに取り込むことが可能(音声は生データではなく、特徴点で取り込まれる)
ブラウザ/メール連携確認ダイアログ抑止機能 Stariアプリから他のアプリケーションに連携する際に表示されるワーディングを抑止することが可能
ダウンロード元サイトが異なるiアプリ間の連携起動の利用 Stariアプリからiアプリを起動する際にダウンロード元サイトが異なったiアプリ間でも起動することが可能。
地図プラットフォームにおける電話帳内住所情報取得機能の利用 Star電話帳住所文字列から地図プラットフォームへの連携起動することが可能
カメラからのRAW画像取得機能の利用 Starカメラで撮影された画像のRAWデータを取得

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