将来は地下鉄のトンネル内でもサービス提供したい

外付け端末と内蔵端末のどちらを主軸に据えていくのか。

 外付けのモバイルWiMAXモジュールではなくモバイルWiMAX内蔵パソコンであれば、アンテナを無線LANと共通にできる。当社はUQ WiMAXとともに、東海道新幹線のN700系の車内などで無線LANサービス「UQ Wi-Fi」を提供する。モバイルWiMAXと無線LANの両対応パソコンであれば、双方を簡単に使い分けられる。もちろんモバイルWiMAXモジュールを内蔵していれば、外付けのモジュールに比べ面倒臭くないし、パフォーマンスも高くなる。

 USB接続の外付けモジュールは、USBのコントローラーICに電力を供給する必要があるため、内蔵型より余計に電力を必要とする。PCカード型であればある程度消費電力を抑えられるが、いずれはモバイルWiMAX内蔵が標準となり、モバイルWiMAXモジュールのあり/無しでモデルを分ける意味がなくなってくるだろう。

地下鉄など、地下空間でのモバイルWiMAXサービスについて検討はしているのか。

 地下空間でも、駅であればさほど問題はない。課題となるのは、線路が走る地下トンネルだ。JRの車内で使えるのと同様に、地下鉄の車内でも使えるようにしていきたい。

 特に東京の地下トンネルは曲がりくねっており、電波がどう反射するか分からない。例えば地下駅から電波を発射するのか、駅間のトンネル内に無指向性のアンテナを立てるのが良いか、実験しなければいけない。すぐにできるわけではないが、やっていくつもりだ。

 地下空間でモバイルWiMAXのサービスが実現すれば、大きなニーズを発掘できると考えている。とりわけ潜在力があるのはゲームユーザー。携帯型ゲーム機で、移動中もオンラインゲームを楽しみたいという人が少なからずいるとみている。

他の通信事業者も3.9Gの高速データ通信を準備している。

 数年後には、NTTドコモのLTE(Long Term Evolution)サービスと真っ向勝負しなければいけない。先行して基地局の整備を進めたり、モバイルWiMAX対応機器を広げたりと、準備を整えておく必要がある。

 LTEに弱点があるとすれば、LTEのモジュールを組み込むのは囲い込みの中に入るということであり、メーカーにとってリスクであるという点だ。モバイルWiMAXの場合、世界標準となっている規格なので、多くの対応モジュールから所望のものを選べる。

 基地局の整備は焦眉の急だ。観光地でも道路上でも、どこへ行っても同じサービスを受けられるようにするのが中長期的な目標だ。当社にとって強みなのは、KDDIがauやツーカーの基地局として使っていた跡地を、UQ WiMAXの基地局に転用できるということ。地権者の再許可は要るものの、他社が基地局を新設するのに比べ3倍くらいのスピードで進めていける。