学生時代からPCを使い出し、社会人になるとPCのスキルが業務効率に直結してきた40代の“PCネイティブ世代”が、一抹の寂しさを感じたニュースが「ソニーのPC事業売却」でした。ソニーのVAIOといえば、AppleのPowerBookやかつてのIBM(現・中国レノボ)のThinkPadと並ぶプレミアなノートブックブランドとして人気がありました。そのVAIOブランドがソニーにとって継続する価値の無い事業と判断されたわけです。

 PC需要の停滞と、それに代わるスマートフォンやタブレット需要の伸びは世界的なトレンドです。ある推測では2013年の全世界PC出荷数は3億1420万台(前年度比10%減)に対し、スマートフォン・タブレットは10億台(前年度比39%増)となっています。使用用途が違うデバイスの出荷数を比較してPCの終焉を述べるつもりはありません。しかしPCのダウントレンドに、スマートフォンをはじめとしたモバイルのアップトレンドが影響を及ぼしていることは容易に想像できます。

 そして生活者の「○○をする程度ならスマートフォンで充分」または「○○をするならスマートフォンの方が便利」という期待(ウォンツ)において、○○がソーシャルメディアを介したコミュニケーションである可能性が非常に高いことも容易に想像がつきます。

 IT業界で“モバイルファースト”と言われ出してから4年がたちました。今回は開発部門がモバイルを常に意識していなければならない理由と、モバイルとソーシャルディアの今後について解説したいと思います。

モバイルは関係ないという保守性

 読者の皆さんは、モバイルで自社製品の情報を収集する顧客の姿は、あまり想像できないのではないでしょうか。筆者の経験でも、開発部門とマーケティングについて話をすると「うちはBtoBがメインなのでスマートフォンとかで情報発信をする必要はないです」と断言されることが多くあります。

 そうした考えに一石を投じるため、まずNTTアドが最近実施した調査結果を提示しましょう。国内のITシステム導入選定に関わるキーパーソンにアンケート調査をした結果、システム選定の情報収集にスマートフォンなどのモバイルを利用する人が多くいることがわかりました(図1)。

図1●あなたが利用しているネット接続端末
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