アラン・ケイは1972年8月に執筆したエッセイ「すべての年齢の『子供たち』のためのパーソナルコンピュータ(A Personal Computer for Children of All Ages)」で、未来のパーソナルコンピュータ(DynaBook)の姿を語っている。DynaBookを「未来の共通知識基盤」を通して、他人とコミュニケーションするために使えるものと定義し、子供が「行為によって学ぶ」機会を提供することを目指している。(ITpro編集部)


アラン・ケイ(2008年11月5日) "Alan Kay" by Marcin Wichary is licensed under CC BY 2.0
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 望むままに、いつでもどこでも使えるような「DynaBook」を、ベスのような子供たちやその父親たちに提供することは、現在の技術でも可能になりつつあります。DynaBookは、学校の「図書館」のような(または、企業情報システムのような)、未来の「共通知識基盤」を通して、他人とコミュニケーションするために使えます。しかし、多くの場合、紙やノートの使われ方と同様にこのパーソナルなメディアは、所有者が自分自身との内省的なコミュニケーションをするために使われるだろうと、私たちは考えています。

 道具(ツール)は、表現媒体や伝達手段を手助けするもので、人間は「道具を作る動物だ」という決まり文句で表現されます。コンピューターについても、多くの人々は道具だとみなしています。しかし、本は明らかに道具以上のものであり、人間も道具を作るだけの存在ではありません。人は様々な宇宙、言い換えれば自分だけの世界の発明者なのです。人が観察したり言葉を使ったりする方法を知ったその瞬間から、各自の新しい宇宙は、思い描いた構造(知識体系や概念)を組み込める表現の媒体(および制約)の役割を果たします。その組み込みは通常、道具の助けを借りて行われます。コンピューターはどうでしょうか?コンピューターは明らかに単なる道具以上のものです。とはいえマーシャル・マクルーハンが指摘するように、コンピューターのコンテンツの大部分は、以前のメディアのものが採用されており、コンピューターならではの特性はまだ見出され始めたばかりなのですが。

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