元ソニーのCIO(最高情報責任者)で、現在ガートナー ジャパンのエグゼクティブパートナーを務める長谷島眞時氏は、経営理念をITで実現できる時代が来たと語る。だからこそ、システム部門はビジネスニーズを自ら作り出していかなければならないと強調する。


 今回は、システム部門の幸せを語るうえで非常に重要だと思われる「時代の変化」について最初に述べておきたい。

 多くの企業には「顧客第一」や「顧客中心」などをうたった、“立派”な経営理念が存在する。こうした経営理念に異を唱える人はいないだろうが、一方で実現手段が伴っていないという現実が長年続いているケースや、実体が経営理念からかけ離れているケースも多い。

 だが私は、今こそITが経営理念を実現可能にする存在になったと強調したい。これまでは顧客のことを知りたくても把握する術がほとんどなかったし、商品やサービスを提供した後の評価もままならなかった。

 それが現在は、ビッグデータ分析やソーシャルメディア分析などで、素早く正確に顧客を理解できるようになってきた。販売後の検証も可能だ。この変化は大きい。

 こうした時代の変化をシステム部門は最大限に活用すべきだ。システム部門にはテクノロジーを正しく評価できる力がある。

 だから今の技術で、経営理念をどこまで実現可能かを判断できるはずだ。その能力を生かし切ってほしい。

 本音を言えば、私はこれから先、企業の経営を担う人たちにこそ、本気でITを理解してほしいと思っている。

 会社の経営理念を実現してくれる手段がそこにあるのだから、経営者はITをきちんと理解して「自分の思い」を形にしていってもらいたい。

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