日本ユニシスが岐阜県の大垣共立銀行から、次期勘定系システムを受注した。Windowsで動作するオープン勘定系パッケージ「BankVision」を使って構築する。同製品の導入地銀は10行目だ(関連記事:[スクープ]日本ユニシスが大垣共立銀からWindows勘定系を受注、悲願の10行達成)。

 2003年12月の構想発表から10年。当初はOSやミドルウエアなどの信頼性を懸念する声が強かったが、受注と稼働の実績を重ね悲願の「二桁獲得」を成し遂げた。

 地銀がオープン勘定系を採用する狙いは、商品開発スピードの向上と、ITコストの削減にある。レガシーアプリケーションの刷新によって、顧客のニーズに即した新商品や新サービスを素早く構築しやすくなる。メインフレームからの脱却で、ITコストの削減にもつながる。メガバンクに比べて体力に劣る地銀にとっては、魅力的な選択肢と言える。

 「稼働実績が少ない」という課題もあったが、BankVisionの採用地銀が10行に達し、そのうち7行が既に安定稼働させていることから、ある程度はクリアできたとみなせるだろう。

 実はもう一つ、課題を指摘されることが多かった。OSやデータベース(DB)といったソフトウエアのバージョンアップだ。オープン系ソフトはサポート期間が相対的に短く、利用企業は定期的なバージョンアップが必要になる。

 BankVisionのケースでは、OSに「Windows Server」を、DBには「SQL Server」を使う。例えば「Windows Server 2003」は2010年7月に標準サポート期間が終了し、2015年7月には延長サポートもなくなる。BankVisionの採用地銀はサポート切れに合わせてバージョンアップをこなし、さらにシステム全体の動作テストをしなければならない。

 この点について、日本ユニシスは特定のバージョンの組み合わせで動作検証をこなし、システム全体として稼働を保証する。例えば第1号ユーザーである三重県の百五銀行は、2012年にOSとDBの組み合わせを「2003」と「2005」から「2008」と「2008」にバージョンアップした。その他の地銀も、稼働後5年前後をメドに、バージョンアップしていく()。

表●「BankVision」を採用する地銀各行のシステム稼働時期と導入OSなどのバージョン
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 オープン勘定系で採用地銀が二桁に達したのは、BankVisionが初だ。大台到達を追い風に、勘定系オープン化の動きが加速する可能性がある。

出典:日経コンピュータ 2013年10月31日号 p.16
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