海外ベンダーへの事業売却など苦境が伝えられる日本の携帯電話メーカー。海外進出の出遅れが指摘されることが多いが、本当にそれだけが凋落の原因だろうか。日本メーカーの海外事業展開を整理し、今後の進むべき道について考察する。

 2000年代初期、日本には主な携帯電話メーカーだけで11社が存在していた。その後、事業からの撤退や事業統合、再編が進んだ結果、2013年3月時点では6社にまで減ってしまった。日本の携帯電話メーカーは、どうしてこのような状況になってしまったのか。

 海外進出の出遅れが原因と言われることが多いが、本当にそれだけだろうか。各社ともに日本国内市場だけではなく、海外で端末の供給を行っている(表1)。海外事業の成否だけが凋落の要因とは言えない。今回は日本の携帯電話メーカーが抱える問題点と今後の行方を考察する。

表1●日本の携帯電話メーカーの海外事業展開
メーカー名は2013年4月時点。
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新興国でも携帯がコモディティー化

 日本メーカーのみならず、欧州や世界を席巻していたフィンランドのノキアや米モトローラ、ドイツのシーメンスなども今は売り上げを落とし、シェアも急落してしまった。各社は先進国、新興国と広く世界中で端末を販売しシェアを拡大していった。それがうまくいかなくなったのは、携帯電話がコモディティー化したことが挙げられる。

 現在ではどの新興国にも地場メーカーがある。例えばインドのMicromax、インドネシアのMitomobile、フィリピンのCherry Mobile、アフリカ市場におけるMi-Foneなどである。現地で製造・販売する地場メーカーは価格面やマーケティング面で優位にあり、特にまだ携帯電話を保有していない層を廉価版の端末で取り込む戦略が当たっているようだ。人件費や製造費、管理費などコスト面で地場メーカーに太刀打ちすることは難しく、日本や先進国のメーカーが価格差に見合うだけの差異を生み出せなくなっている。

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