ユーザー企業がクラウドサービスを利用する際や、システムの運用保守をITベンダーに委託する際、サービスの内容だけでなくシステムの稼働率やレスポンスタイム、障害発生時の対応力といったサービスの品質(サービスレベル)も重視するだろう。

 サービスの利用契約を締結する際、ユーザー企業とITベンダーがサービスの品質基準を明確に規定し、それを達成できなかった場合の対応方法などを合意するものが、SLA(サービス・レベル・アグリーメント)である。

 サービスレベルを事前に合意しておくことで、「思っていたサービスと違う。この程度の処理能力しかないのなら、そもそも使わなかった」(ユーザー企業)、「料金を抑えているのだから、このレベルの性能は妥当。文句を言うなら、もっと高額なサービスにすべきだ」(ITベンダー)といった不満や、それに端を発する紛争を未然に防ぐことができる。

 ただし、SLAの策定時は十分に注意を払う必要がある。契約書や合意書の書き方によっては、トラブルが起きたときの損害賠償が制限されてしまうケースがあるからだ。なかには「ペナルティーを契約で定めていなければ、ITベンダーは損害賠償などの責任を負わない」などと、SLAの法的効力を勘違いしている人もいる。そこで今回は、ユーザー企業がITベンダーとSLAを結ぶ際の、契約上の注意点について解説しよう。

この先は会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)が12月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら