最後にデータセンターのインフラを見ていこう。取材の結果、データセンターそのものは長持ちするので、設備の老朽化よりも陳腐化が課題として浮かび上がった。

ファシリティーの寿命がくる前に法定点検

 データセンターはビルそのものを含め、様々な設備(ファシリティー)がある。設備は電源、空調、消防、冷却、ケーブル配線など各系統で多岐にわたる(図1)。これらの設備が一体となって、サーバーを安定して運用するための基盤として動作する。この点は自社でデータセンターを構築する場合でも、他社のデータセンター設備を借り受ける場合でも同じだ。

図1●データセンターは様々な設備から構成されている
電源、空調、消防、給水など複数の設備がデータセンターを下支えする。
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 実はデータセンターファシリティーも「老朽化で動かなくなる」といった懸念は薄い。「大部分の設備は法定点検の対象となっている」(NECファシリティーズの池下徹郎玉川ファシリティマネジメント事業部第二FM部主任)からだ(表1)。データセンターである以前に、火災や感電事故、食中毒などを起こさないため、電気事業法、労働安全衛生法事務所則、水道法、消防法、建築基準法といった法律で点検が義務付けられている。点検項目には設備がきちんと使えることの確認も含まれているため、結果としてデータセンターファシリティーの安定稼働は法律によって裏付けられる状況だ。

表1●データセンター関連設備の法定点検
様々な法令で設備の点検が義務付けられている。
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 「ファシリティーの寿命は設備にもよるが、およそ10年から15年。減価償却の法定耐用年数からあまり大きく乖離したものではない」(日立システムズの小林秀樹FIMS推進センタ担当部長)。点検をしていればそれ以上に長持ちする場合もあるが、異常がある場合にはデータセンターの安定稼働とは別に、法律上の要請で設備の交換が必要になる。設備の導入時期に応じた交換計画を立て、そのための費用を積み立てておくのが無難だろう。

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