防災・GIS関連のデータが有用

駒井 哲夫氏
駒井 哲夫氏
和歌山県
企画部 政策統括参事

 続いて、各都道府県からオープンデータの活用に関する報告があった。和歌山県の駒井哲夫企画部政策統括参事は、いくつかの施策について説明した。まず、2012年に地図業者の情報サービスを元に、道路規制情報をWeb上で公開した。「2011年の紀伊半島大水害の被災によって、一方通行になっている道路がまだ残っていることもあり、瞬時に県民に知らせることが目的。月1万5000くらいのアクセスがある」(駒井氏)。

 また、県地理情報システムを活用して、Yahoo!マップに県が安全度を格付けしたうえで避難所の情報を表示しているほか、県内の観光地までのルートを検索できる「わかやま交通ナビ」や観光地の公共トイレを示した「わかやまのトイレMAP」を公開。農産物育成に関する病害虫発生予報も実施している。さらに、調査統計課の主導で、各種統計の基本データを1980年の分から取りまとめてExcel形式で公開しているという。

公共情報コモンズとの連動も

倉原 浩志氏
倉原 浩志氏
大分県
商工労働部 情報政策課長

 大分県は、12年6月に稼働した広域防災ポータルサイト(防災GIS:地理情報システム)のシステムを改修し、13年4月から本稼働させる。同県の倉原浩志情報政策課長は、「県市町村の防災メールシステム、公共情報コモンズ注3)と連携し、災害時の避難勧告などの情報が自動的にメールで配信される」と説明する。改修の目的は、12年7月の災害時に、防災行政無線の音声避難勧告が雨音で聞こえなかったことと、マスコミの取材対応にリソースを割かざるを得なかったことに対処するためである。

 市町村職員が防災情報をWebサイトから入力すると、防災GISサーバーを経由して自動的に情報が配信される。具体的には、LGWAN(総合行政ネットワーク)と公共情報コモンズサーバーを経由して、携帯電話向け緊急メール配信サーバーと報道機関にメールが発信される。並行して、県民安全・安心メール配信サーバー(日本気象協会内)と市町村防災メール配信サーバーにはインターネット経由でCSV形式の情報が発信され、そこから登録者にはメールで配信される仕組みである。

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