都道府県CIOフォーラムは、第10回春期会合を2月5日・6日の2日間にわたって東京都内で開催した。初日は政府CIOの講演・質疑に続いて、政府が推進する「オープンデータ戦略」への自治体としての取り組み方を議論。2日めは、個人の利用が急拡大しているスマートデバイスやクラウドサービスを庁内事務にどう生かせるかと、標的型攻撃の増加やスマートデバイスの普及に対応するための組織面でのセキュリティ対策について議論した。冒頭の議事では会長・副会長の改選を実施し、4月からの新会長として広島県CIOの桑原義幸氏を選出した。

(構成:本間 康裕=日経BPイノベーションICT研究所、写真:中村 宏)


牧田 泰一氏
牧田 泰一氏
福井県鯖江市
政策経営部
情報総括監、情報統計課長

 初日のディスカッションでは、フォーラム会長を務める青森県企画政策部情報システム課IT専門監の宮典男氏による進行の下、自治体でのオープンデータへの取り組みに関して活発な議論が交わされた。

 前佐賀県CIOで政府の「電子行政オープンデータ実務者会議」の構成員でもある、公共イノベーション代表取締役・佐賀県特別顧問の川島宏一氏の講演(/4月17日公開)に続いて、福井県鯖江市 政策経営部情報総括監の牧田泰一氏が、「データシティ鯖江の狙いと成果、課題」と題して同市の取り組みを報告した。

 牧田氏は、鯖江市が以前から官民で情報共有の取り組みを進めてきたことを説明。「市民との協働の街づくりを目的に、2010年3月に市民主役条例を制定して市民と行政の情報共有を規定した」(牧田氏)。さらに同年12月に、HTML、XML、RDF注1)など二次利用しやすい形でデータを公開する「データシティ鯖江」構想を開始。12年1月に公園の位置情報を公開したのを皮切りに、災害時の避難所、AED(自動体外式除細動器)の設置施設の位置情報、公共施設などの無料の無線LAN(Wi-Fi)アクセスポイントの位置情報など24種類のデータを公開している。

「市民との協働の街づくり」に活用

宮 典男氏
宮 典男氏
青森県
企画政策部 情報システム課
IT専門監

 公開作業については「各課からデータをもらって、情報統計課でデータベースソフトを使ってXML形式に変換していた。現在はLinkData注2)を利用して公開用データを作成している」(牧田氏)。

 データの横断的な利用を可能にすることを目的に、米国や英国の政府系Webサイトが主導している「Linked Open Data(LOD)」という運動にも参画している。活動の一環として、12年5月に「オープンガバメントデイ@鯖江」、10月に「オープンデータハッカソン&LODチャレンジデーin 鯖江」を開催した。「市のオープンデータを活用するためのアイデアを競うのが目的。学識者をはじめ企業幹部やプログラマー、自治体職員が参加した」(牧田氏)。

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