「賢者が描く10年後のインターネット」の5回目は、米グーグルで検索担当の上級副社長を務めるアミット・シンガル氏だ。幅広く事業を展開しているグーグルだが、主軸はやはり「検索」。この検索エンジンの開発を率いるシンガル氏は、インターネットの未来をどう見ているのか。

あなたは2000年にグーグルに入社して以来、検索システムの開発を率いてきた。この10年を振り返って、何が進化したと言えるのか。

 過去10年で最も変わったのは、語学に対する理解、そしてモバイルと音声認識が統合されていったということだ。検索、モバイル、音声認識の3つが一緒になったことで検索システムは飛躍的な成長を遂げた。10年前は検索窓に入力したキーワードと文章の整合性を見ていただけだ。今では文章に何が書かれているかを理解している。ユーザーが入力したキーワードが何を意味しているのか、そして検索対象であるページ内の文章が何を意味しているのかを一致させられる。まだ完全とは言い難いが、すごい進化を遂げたことは間違いない。

 モバイルの普及が検索に与えた影響も大きい。モバイルインターネットは日本が最初に改革を始めた。様々な技術が日本で発展を遂げた。このモバイルインターネットが登場する以前は、何か情報を求める時、パソコンの前に座って検索する必要があった。しかし、人が情報を必要とするのは椅子に座っているときだけではない。子供と野球をしている、友達とビールを飲んでいるなど、好きな場所で好きなことをしているときにも、やはり情報は必要なんだ。

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