iOS、Androidに続く第3極のモバイルOS「Ubuntu Touch」(Ubuntu on tablets、Ubuntu for phones)と「Firefox OS」は、Nexusシリーズへのインストールが可能だ。実機にインストールし、日本語フォントの導入やLinuxサーバー化を試した。

 作業用PCとしてUbuntuマシンを用意すると、半自動でイメージファイルをNexusシリーズに書き込める。そこで適当なPCに、「インストール完全ガイド-Ubuntu 12.10 Desktop(64ビット版)」を参考に64ビット版Ubuntuをインストールするか、Windows上の仮想化ソフトを使う。

 仮想マシンの場合は、米Oracle社の「Oracle VM VirtualBox」(「インストール完全ガイド-Ubuntu 12.10 DesktopをWindows内に導入する」「6.VirtualBoxのインストール」を参照)や米VMware社の「VMware Player」などを使い、64ビット版Ubuntuをインストールする。

Ubuntu Touchをインストール

 Ubuntu Touchは、タッチパネル搭載機向けのLinuxディストリビューションだ。英Canonical社が2013年2月21日に、開発者向けプレビュー版「Touch Developer Preview for Ubuntu」(https://wiki.ubuntu.com/Touch)として公開した。

 Touch Developer Preview版は、Galaxy NexusおよびNexus 4/7/10の4機種を動作環境とする。今回はタブレット機のNexus 7に導入した。

 インストール作業に使うUbuntuをインストールして起動後、画面左上の丸形のアイコンのクリックで呼び出す検索窓に「term」と入力して「端末」を起動する。端末はWindowsの「コマンドプロンプト」に相当するアプリケーションだ。まず、必要なツールを導入するために以下のコマンドを入力する。

$ sudo add-apt-repository ppa:phablet-team/tools
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install phablet-tools android-tools-adb android-tools-fastboot
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 ツールを準備したら、Ubuntu TouchをNexus 7に書き込めるように、Nexus 7の起動用ファームウエア(ブートローダー)の書き換え制限を外す(アンロックする)。Nexus 7の場合は、電源オフの状態で、電源ボタンとボリュームダウンボタンを同時に押し、フラッシュメモリー領域を書き換えられる「Fastboot」モードで起動させる。Androidのマスコットキャラクターであるドロイド君が分解されている画面が表示されたら、作業用マシンまたは仮想マシンの仮想USB機能とNexus 7を接続し、以下のように入力する。

$ sudo fastboot oem unlock
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 アンロック後、Nexus 7側の作業で「USBデバッグ」を有効にする。Androidバージョン4.1以降は、「開発者向けオプション」が隠されているので、「設定」-「タブレット情報」にある「ビルド番号」の部分を7回タップし、開発者向けオプションの「USBデバッグ」のチェックボックスをオンにする。

 準備が整ったら、作業用マシンまたは仮想マシンの仮想USB機能でNexus 7と接続する。接続後、以下のコマンドでUbuntu Touchのインストーラーを実行し、イメージファイルのダウンロードと書き込みが自動で終わるのを待つ。

$ phablet-flash -b
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 2回目以降のインストール作業では「-b」オプションを外す。更新があった場合は、差分だけをインストールできる。

Ubuntu Touchの初期画面
[画像のクリックで拡大表示]

 2013年3月6日時点のプレビュー版は、Webブラウザーの「Browser」、カメラ機能の「Camera」など、スマートフォン/タブレット向けのOSとして基本的なアプリをそろえている。操作体系は、Android/iOSよりWindows 8のモダンUIに近い。上下左右の画面端から、Unityランチャー、通知、ホーム画面などをフリック操作で引き出せる。ただプレビュー版のため、「Evernote」や「YouTube」などのダミーアイコンのように実際には動作しない要素もある。

 Ubuntu TouchはARMプロセッサ向けUbuntuをベースにしている。ARM版やPC版と同様に、パッケージ管理ツール「APT」を用いたパッケージの追加や更新が可能だ。Android端末向け管理ツールの「adb」でルートログインしてしまえば、PC向けのUbuntuと同様の操作手順が通用する。試しに以下のように日本語フォントをapt-getコマンドでインストールすると、日本語の表示が可能になる。

$ adb root
$ adb shell
# ubuntu_chroot shell
# apt-get update
# apt-get upgrade
# apt-get install fonts-takao
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 端末の情報を取得できる「/proc」ディレクトリーをマウントすると、通常のLinuxコマンドが使える。

$ sudo mount -t proc proc /proc
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 リソース状況を見る「top」やネットワーク情報を取得する「ifconfig」といったコマンドが使える。エディタはvi(Vim)を標準で搭載している。リポジトリーはARM版Ubuntuと同じで、ApacheやMySQLといった定番アプリのインストールも可能だ。

 Androidに戻す場合は、Nexus 7の電源がオフの状態で電源ボタンとボリュームダウンボタンを同時に押し、Fastbootモードで起動させてから作業用PCにUSBケーブルで接続したうえで以下のように入力する。

$ wget https://dl.google.com/dl/android/aosp/nakasi-jdq39-factory-c317339e.tgz
$ tar xvf nakasi-jdq39-factory-c317339e.tgz
$ cd nakasi-jdq39
$ sudo ./flash-all.sh
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