40年間利用してきたメインフレームを全廃し、オープン系に移行する。COBOLアプリケーション資産を継承しつつ、使用するソフトのほぼ全てがOSS─。こんな形でレガシーマイグレーションを進めているのが長崎県だ。

 OSにLinux系の「CentOS」、データベースに「MySQL」、COBOLコンパイラに「OpenCOBOL」と、新システムで使うソフトの主要部分をOSSで固めた。レガシーマイグレーションでここまで大胆にOSSを使った例は珍しい。

 2012年10月に一部システムの運用を開始。2013年7月に移行作業を完了し、同9月にメインフレームを完全に停止する計画だ。新システムへの移行で「運用コストは約6割減る」と、移行プロジェクトを主導する総務部政策監(情報政策担当)の島村秀世氏は見込む。

 既存システムのアプリケーション資産の移行先としてクラウド環境を選ぶ企業も登場している。競輪競技向けシステムの開発・運用を手掛ける車両情報センターはその1社だ。約1000本のCOBOLプログラムをクラウドサービスに移行、2012年3月に利用を始めた。初期導入コストを大幅に削減できたという。

コスト削減効果を高める

 OSS、クラウド、開発言語の自動変換─。レガシーマイグレーションを実行する際の選択肢が増えつつある。アプリケーションの仕様や言語を変えない「リホスト」、アプリの仕様を変えずに異なる言語で書き換える「リライト」、システム全体を再構築する「リビルド」といった作業を効率化し、コスト削減効果をより高めるのが狙いだ(図1)。

図1●レガシーマイグレーションの新しい選択肢
OSSやクラウドを活用したレガシーマイグレーションが実用段階に入っている。開発言語を書き換えるための自動変換ツールの精度も向上している
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