クラウドコンピューティングが登場して既に数年が経過した。今やクラウドなくしてITは語れない時代となっている。クラウドにまつわる技術と市場環境の変化は、IT人材にも動きを迫りつつある。

 今回は、IT人材を取り巻く「クラウドシフト」の状況について見ていこう。

ユーザーの意向はクラウド利用がシステム開発委託を上回る

図1●ユーザー企業が利用の拡大を考えているITサービス
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 図1は、ユーザー企業におけるIT利用の動向を調べたものだ。設問文は、「現在利用している外部(ITベンダー)のITサービスと、今後3年間程度の間にその利用の拡大/縮小を考えているものに、それぞれすべて○をつけてください」というもの。この図では判別しやすくするために、「今後3年間程度の間にその利用の拡大/縮小を考えているもの」の回答内容を抜粋した。

 結果を見ると、ユーザー企業のIT利用が、従来のオンプレミス型(サーバー設置型)からクラウドサービスに大きくシフトしつつある。「IDCサービス(ハウジング、ホスティング、HaaS・IaaS等を含む)」と「ASPサービス(SaaS・PaaSを含む)」が高く、それぞれ39.4%、39.1%と4割近くに達した。上位3番目に挙がった「システム開発委託(業務系・情報系など)」の30.7%を上回る。

 実際、こうした意向を裏付けるように、ユーザー企業においてはSaaSやPaaS、IaaSといったクラウドサービスの利用が進んでいる。図2は、2010年と2011年度における、クラウド関連サービスの利用状況である。ユーザー企業に対して「昨今、『クラウド・コンピューティング』の台頭が注目されていますが、御社では、以下のような(※本誌注:SaaS、PaaS、IaaSのこと)クラウド関連サービスを、現在利用していますか」と質問したところ、SaaSが33.7%、PaaSが5.4%、IaaSが9.3%だった。

 2010年度の調査で同じ質問をした時は、SaaSが19.5%、PaaSが3.7%、IaaSが2.6%だった。これらの数値と比べて今回の調査ではいずれも増加している。特に、SaaSについては14.2ポイントも伸びている。

図2●ユーザー企業におけるクラウド関連サービスの利用状況
図2●ユーザー企業におけるクラウド関連サービスの利用状況

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