米グーグルが開発を進めているオープンソースのモバイル機器向けOS「Android 4.0」のインストールに挑戦してみよう。同OSを搭載したスマートフォンやタブレット端末はまだ市場にあまり出ておらず、本格的に出揃い始めるのは2012年夏以降となる。そんな最新ピカピカのOSであるAndroid 4.0を仮想マシンにインストールして動かすための方法論を今回から3回にわたって解説する。“初心者でも絶対につまずかない”丁寧さで説明するので、気軽にチャレンジしてほしい。

 本連載ではこれまで、元々パソコンで動かすことを前提としているOSやソフトウエアを普通にパソコンにインストールする方法を解説してきたが、今回はちょっと趣向を変えて「パソコン以外のプラットフォーム向けOS」のインストールにチャレンジしてみよう。

 取り上げるのは、ITpro読者のみなさんもよくご存知のモバイル機器向けOS「Android OS」である。2012年4月中旬時点での最新バージョンである「Android 4.0」(開発コードネームは「Ice Cream Sandwich」でICSと略すことが多い)をパソコン(AT互換機)にインストールして動かす方法を紹介する(写真1)。

写真1 米グーグルのモバイル向けOS「Android 4.0」
従来2系統に分かれていた主にスマートフォン向けの「Android 2.x」系と、タブレット専用の「Android 3.x」系を統合する形の新OSである
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 ただし、パソコンといっても物理的なパソコンではなく、仮想化ソフト上で動く「仮想マシン」を利用する。これから3回に渡って、仮想マシンへのOSインストール方法や基本設定、活用法を詳しく紹介していく予定である。前編となる今回はまず、OSインストール用イメージファイルの入手方法や新規仮想マシンの作成方法など、実際にOSをインストールし始める前に必要となる作業について解説する。

x86パソコン向けのビルド済みOSイメージを利用する

 ここまで読んで、「モバイル機器向けのAndroid OSをパソコンで動かせるの?」と驚いた人もいるかもしれないが、実は何の問題もなく動かせる。Android OSの開発元である米グーグルが公開しているソースコード(the Android Open Source Projectを参照)を基に、一般的なx86系CPUを搭載したパソコン(以下、x86パソコンなどと表記)で動作するように、有志によってパッチ当てなどが施されたビルド済みOSイメージが配布されているのだ。そうしたOSイメージを利用すれば、自ら開発環境を整えてビルドすることなく、手軽にAndroid OSをパソコンで動かせる。

 「パソコンでAndroid OSが動かせることは分かったけど、そんなことをして何かの役に立つの?」---。こんな疑問が頭に浮かんだ人もいるだろう。答えはもちろんイエスだ。筆者のようにOSインストールを趣味としているユーザーにとっては、パソコンにインストールして動かすことそれ自体がとても楽しい目的となってしまうわけだが、そうでない人にとっても実用上のメリットはある。

 まず、比較的高価な最新のメーカー製スマートフォンやタブレット端末実機を買うことなく、最新Android OSの新機能やユーザーインタフェース、操作感などを体験できることが一つ。本記事執筆時点(4月下旬)では、Android 4.0を標準搭載していて国内で広く入手可能な端末は、NTTドコモの「GALAXY NEXUS」(SC-04D)をはじめ数機種程度しかない。パソコンで動かせれば、わざわざ回線契約込みで端末を購入せずに誰でも手軽に最新OSを触ることができる(写真2)。

写真2 比較的高価な実機を買わなくても最新OSの機能を気軽に試せるのがメリット
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