今回は前回に続いて、ソーシャルメディアを利活用していく「戦略的な面」について考えてみる。前回に述べた「ソーシャルメディアを含む、デジタルを用いたアプローチを、的確に戦略・施策に組み込む」という考え方を、どうやって具現化していくかについて、もう少し詳しく掘り下げてみよう。

トリプルメディアの連携を意識しよう

 ソーシャルメディアを戦略的に利活用していくということは、「ソーシャルメディアを使って、何らかのコミュニケーション施策を展開する」のではなく、「コミュニケーション戦略において他のメディアに”加えて”デジタルを用いたアプローチを、どう組み込んで機能させるか」ということになる。ここで改めて、既によく知られている概念「トリプルメディア」についておさらいをしておこう。

 トリプルメディアとは、2009年に米国のIT情報サイトで「マルチメディア2.0」という論文が紹介されて広まり始めた概念である(図1)。「オウンド(Owned)メディア」(企業サイトあるいはキャンペーンサイトなど、自社で所有し情報を発信するメディア)、「ペイド(Paid)メディア」(マス広告など、対価を払って情報発信するメディア)、そして「アーンド(Earned)メディア」(ソーシャルメディアなど、消費者が自ら発信する発言やコンテンツなどが中心となるメディア)--と呼ばれる三つのメディアをきちんと連携させた上で、自分たちのコミュニケーション戦略そのものを設計していくという概念だ。

図1●企業が利活用するメディアには「オウンド(Owned)メディア」、「ペイド(Paid)メディア」、「アーンド(Earned)メディア」の3種類がある
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 おそらく、こうしたトリプルメディアをあるということは、多くの人が十分に理解しているだろう。だが、いざ実際に戦略を組んでいくとなると、これがなかなかうまくできないことが多い。そこで、まずは、これらのメディアの連携をきちんと意識するという、非常に基本的なところから始めてみよう。

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