IFRS(国際会計基準)強制適用の見直し議論が進んでいる。金融庁は2011年6月以降、IFRSの適用について議論する場である企業会計審議会を開催。議論の着地点が徐々に見えてきた。

 日本企業へのIFRS(国際会計基準)の適用は、一体どうなるのか――。金融庁が開催している企業会計審議会での議論が、IFRS適用の行方を握っている。

 自見庄三郎金融担当大臣が2011年6月21日に、IFRSの強制適用について延期の方針を打ち出してから、企業会計審議会総会と下部組織である企画調整部会の合同会議を4回開催。IFRS適用の議論に着地点が徐々に見えてきた。

 その鍵となるのが、「IFRSの適用対象をどの財務諸表にするか」である。金融商品取引法(金商法)は上場会社に対して、連結財務諸表と単体財務諸表の開示を求めている。IFRSを適用する場合、連結と単体のどちらに適用するか、または両方に適用するか、が大きな問題となっていた。

 11月10日に開催した第4回合同会議では、連結のみを対象とする「連単分離」を支持する意見が多数を占めた。解決すべき課題はまだ多いが、IFRS適用方針の確立に向けて前進した格好だ。

論点を11項目に整理

 当初は委員の意見表明にほぼ終始していた感のある合同会議で、議論がまとまりを見せ始めたのは、金融庁が11項目の論点を提示したことがきっかけである。

図●金融庁が「検討が必要な主な項目」として提示した11の論点
8月25日の合同会議で提示し、10月17日から議論を始めた
[画像のクリックで拡大表示]

 11項目は、現時点で検討が必要と考えられる主要な事項を示したものだ()。金融庁が8月25日の第2回会議で示した。

 10月17日に開催した第3回会議から、11項目に沿って議論が進むようになった。第4回会議までに、「我が国の会計基準・開示制度全体のあり方」「諸外国の情勢・外交方針と国際要請の分析」「経済活動に資する会計のあり方」の3項目について議論した。

出典:日経コンピュータ 2011年11月24日号 p.130
記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。