段取りの五つ目、今回はプロジェクトの“体制図”を作成します。

 体制図を作る目的は、プロジェクトに参加するメンバーとそれぞれの役割、そしてメンバー間の指揮命令系統を定義することにあります。

 ほとんどの読者の方は会社などの何らかの組織に所属され、普段の仕事の中でのご自身の役割や、上司や部下との指揮命令系統が決まっていると思います。しかし、プロジェクトは新たなチャレンジ活動であり、普段の定常的な仕事とは別に新たなプロジェクト体制を構築する必要があるのです。

 従って、プロジェクトの体制がしっかりと明確化されてないと、必要な指示や報告がうっかり伝わらなかったり、意思決定に時間がかかったりして作業ミスや効率低下の原因になってしまうのです。

体制図の書き方

 プロジェクトの体制図だからと言って、会社の体制図や地域行事の運営体制図などで皆さんおなじみの体制図と書き方は変わりません。それでは、早速プロジェクト体制図の例を見てみましょう(図1)。

図1●プロジェクト体制図の例
図1●プロジェクト体制図の例

 この例は、山田さんがプロジェクトをマネジメントし、そのもとでメンバーが2つのチームに分かれて作業を進めるというプロジェクトの体制図です。

 この図であまりなじみがないのは“プロジェクトスポンサー”という役割でしょうか。会社などの組織の中でプロジェクトを進めるような場合には、ほとんどの場合この例のように“プロジェクトスポンサー”という役割がプロジェクトマネジャーの上に必要となります(“プロジェクトオーナー”や、“プロジェクト統括責任者”などといった呼び方をする場合もあります)。これは、組織の中でプロジェクトを実行することを承認する(つまり、組織に所属するメンバーや組織のお金など、いわゆる経営資源をプロジェクトに投入することを判断する)役割を持ったメンバーのことです。例えば会社の場合だと、自社の経営資源をコントロールできる役員や部長などの役職に就いている社員がこの役割を担うことになります。

 そして、この体制図によってチームやメンバー構成の他に、図2のような指揮命令系統が表されていることを確認してください。

図2●体制図の例(図1)で表されている指揮命令系統
図2●体制図の例(図1)で表されている指揮命令系統

 このように、プロジェクトの体制図ではメンバーは「誰の指示に従えばよいのか」、「誰に報告すればよいのか」というルートも定義することができるのです。特にプロジェクトの体制図では「箱と箱が線で結ばれていない」、「複数の線が箱から同じ方向に出ている」など、指揮命令系統が曖昧になってしまうことがないように注意しましょう。

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