図1●今回作るAndroidアプリケーション「CurryDatabase」。日経ソフトウエアのWebサイトでダウンロードできる
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 前回は、スマートフォン開発やクラウドコンピューティング環境におけるデータベース活用が、従来のクライアント/サーバー型システムのそれとどのように違うのかを説明しました。第2~3回では、Androidとリレーショナルデータベース管理システム(以下、RDBMS)「SQLite」を使って、実際にデータベースを活用したアプリケーションを構築します。

 Android SDK(Software Development Kit)には、前回に紹介したSQLiteという組み込み機器向けのRDBMSが含まれています。SQLiteを利用すれば、簡単にRDBMSを使ったアプリケーションを実装できます。データベースを活用したAndroidアプリを一緒に作ってみましょう。Androidの実機がなくても試せますし、開発ツールは無償提供されているものだけでOKです。

 今回のお題はカレー店データベース「CurryDatabase」です(図1)。日経ソフトウエアのWebサイトでは、プログラムのソースコードだけでなく、東京都中央区、渋谷区などの100件以上の店のデータをダウンロードできます*1。Androidの実機を持っているなら、それを片手にカレー店めぐりはいかがでしょうか?

Androidにぴったりのデータベース「SQLite」

 SQLiteはRDBMSの一種ですが、MySQL、Oracle Database、SQL Serverといった広く知られた製品とは異なる点があります。それは、(1)クライアント/サーバー型のデータベースではなくファイルベース、(2)型の扱いが柔軟、といった点です。

 (1)は、SQLiteのデータが一つのファイルにまとめられていることを意味します。ファイルベースなので、バックアップは容易ですし、ファイルをコピーするだけでデータベースを複製できます。

 (2)の特徴は、型指定が厳密ではないPHPなどのスクリプト言語で利用する際に役立ちます。型指定なしのカラムを作れるだけでなく、誤った型のデータを挿入しようとしたときに適当に型を解釈してくれたりします。

 一方でSQLiteでは、データの件数に関係なく高速にデータを削除するTRUNCATE TABLE命令が利用できないなど、従来のRDBMSより機能が少なくなっています。ただ、Androidに標準で搭載する連絡先データベースがSQLiteで構築されていることなどを考えると、十分実用に耐えるものだと言えるでしょう*2

Android開発用にEclipseを導入

 ここでは、オープンソースの統合開発環境「Eclipse」を使って開発します。Eclipseのダウンロードサイトから、Java用の軽量版「Eclipse IDE for Java Developers(2011年6月時点のファイル名はeclipse-java-indigo-win32-x86_64.zip、122Mバイト)」をダウンロードします。ダウンロードできたら、内容を復元してEclipseを起動します*3

 次に、Android Development Tools(以下、ADT)をインストールします。Eclipseのメニューから「Help」→「Install New Software」を選択して、プラグインの追加やインストールを行うダイアログを呼び出します。「Work with」の入力欄に「https://dl-ssl.google.com/android/eclipse/」と入力し、Enterキーを押します。

 しばらく待つと「Developer Tools」の項目が表示されるので(図2)、チェックを入れて「Next」ボタンを押し、ライセンスを読んで「Finish」ボタンを押すなどの操作をして、プラグインをインストールしてください。プラグインを正しくインストールできれば、Eclipseのツールバーに図3のアイコンが並ぶはずです。

図2●Eclipseのメニューから「Help」→「Install New Software」を選択して、Android Development Toolsをインストール
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図3●Android Development Toolsを入れると現れるアイコン
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 次に、Android SDKをインストールします。Android SDKのWebサイトから開発環境のOSに合わせてSDKをダウンロードしてください。Windows用であれば、installer_r11-windows.exe(2011年6月時点のファイル、容量は31.3Mバイト)をダウンロードして実行すればよいでしょう。インストールが終わると「SDK Manager」が起動します*4

図4●Android SDK and AVD Managerでパッケージをインストールする
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図5●Eclipseのメニューから「Window」→「Preferences」を選択し、Android SDKを利用できるように設定する
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 画面左の一覧から「Available packages」を選択し、右側に表示される「Android Repository」→「SDK Platform Android 2.1, API 7, revision 2」にチェックを入れ、「Install Selected」ボタンを押します(図4)。

 インストールが完了したらAndroid SDKをEclipseで利用できるようにします。Eclipseのメニューから「Window」→「Preferences」を選択し、開いたウィンドウの左側の一覧から「Android」をクリックします。「SDK Location」に、Android SDKが入ったフォルダーを指定して「Apply」ボタンを押すと、Eclipseから利用するSDKが表示されるので、選択して「OK」ボタンを押してください(図5)。

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