「番号制度を導入できなければ、日本の電子行政は海外の先進国に比べて今の周回遅れから2周遅れに後退しかねない」---。内閣官房高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT戦略本部)の「電子行政に関するタスクフォース」で主査を務める東京大学政策ビジョン研究センターの森田朗シニア・フェロー(学術顧問)は危機感を隠さない。

「国民が主役の番号制度フォーラム」

 57市長の有志の勉強会である「改革進化市長の会」と、特定非営利活動法人「市民が主役の地域情報化推進協議会(CLIC)」(理事長:須藤修東京大学大学院教授)は10月7日、「社会保障・税番号(共通番号)が拓く新しい社会」をテーマに、「国民が主役の番号制度フォーラム」を開催した。電子情報技術産業協会(JEITA)などが主催するIT/エレクトロニクス分野の展示会「CEATEC」のプログラムとして実施し、会場は200人を超える聴講者であふれた。冒頭の東京大学の森田氏のコメントは、フォーラム直前の説明会での発言である。

 CLICの理事も務める北川正恭早稲田大学大学院教授の基調講演、峰崎直樹内閣官房参与の現状報告などに続いて、「共通番号制度における政府と地方公共団体の役割分担」をテーマにパネル・ディスカッションを展開した。国側からは民主党の藤末健三参議院総務委員長、自民党の村上誠一郎衆議院議員、公明党の西博義衆議院議員、峰崎内閣官房参与が登壇。地方公共団体側からは、全国市長会の共通番号制度等に関する検討会の座長代理を務める横尾俊彦 佐賀県多久市長、宮路高光 鹿児島県日置市長が参加した。司会は東京大学の森田氏が務めた。

 ほかのパネリストも含め、登壇者はいずれも番号制度の推進に賛同している面々。このため導入の是非を議論するのではなく、導入メリットや導入しないことのデメリットの指摘、導入に向けた課題の提示が主題となった。

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