保守上の課題を抱える「レガシーシステム」が多くの企業を苦しめている。日経BPコンサルティングが実施した調査では、回答者が所属する企業の8割超がレガシーシステムを所有していた。ここ10年ほどの間にオープン系サーバー上に構築したシステムがレガシー化している実態も明らかになった。レガシー問題に関する最新の調査結果を紹介する。

 保守上の課題を抱え、維持コストがかさむ「レガシーシステム」の扱いは、ユーザー企業にとって長年の課題。西暦2000年問題を前に再構築したシステムが、ここ1~2年で“寿命”を迎えることもあり、多くのシステム担当者を悩ましてきた。

 リーマン・ショック後から続くコスト削減要求を乗り切る上でも、レガシーシステムの維持コストは頭が痛い。ビジネスを取り巻く環境が急速に変わるなか、経営が求めるスピードを実現したくてもレガシーシステムが重しになることも多々ある。レガシーシステムのアプリケーションはたび重なる修整を経て肥大化・複雑化が進行し、わずかな手直しでも影響調査やテストで多額のコストと膨大な時間がかかるようになっている。

“塩漬け”は許されない

 レガシーシステムという、古くて新しい問題に企業のシステム担当者はどのように向き合おうとしているのか―。実態を明らかにするため、日経BPコンサルティングが2011年8月、システム担当者を対象に情報システムの更新と保守に関するアンケート調査を実施した(調査概要と回答者プロフィールは記事末に掲載)。

 今回の調査からはシステム担当者がレガシーシステムを、今まさに取り組むべき喫緊のテーマと見なしている状況が明らかになった。情報システム担当者に「現在取り組むべきICT(情報通信技術)上のテーマ」を尋ねたところ、回答者の45.7%が「レガシー化した既存システムの見直し」を挙げた(図1)。

図1●情報システム担当者が現在取り組むべきだと思うICTのテーマ
回答者の45.7%が「レガシー化した既存システムの見直し」を挙げた
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 これは「情報システム担当者の育成・教育」に続く僅差の2位。「ビジネスや事業環境の変化へのICT対応」(43.0%)をも上回る水準だ。レガシー問題は、もはや“塩漬け”を許されないレベルまで切迫しているようだ。

 意識面だけでなく、実際にレガシー問題を抱えている企業は多い。「システム保守上の課題システム」の存在を尋ねたところ、回答者の8割が何らかの課題システム(=レガシーシステム)を抱えていた(図2)。

図2●システム保守上の課題システムの有無
回答者の8割が「課題システム」を抱えている。この比率はUNIXサーバーやPCサーバー上のシステムでも変わらない
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