PC用プロセッサの雄であるIntelも需要が高まるスマートフォン/タブレット向けプロセッサの開発に注力している。PC用以上に小型・省電力が要求されるスマートフォン/タブレット向けのプロセッサはそもそも設計思想が異なる。最終回はIntelのスマートフォン/タブレット向けプロセッサのロードマップを解説する。

4系統に分けられるAtomプロセッサ

 IntelのAtomシリーズは、大きく4系統に分けられる。うち一つは「Atom Z6xxシリーズ」で、これはスマートフォンをカバーする系列である。このほかには、超小型PC、タブレット用の系列とネットブック用(Nxxx)、ネットトップ用(Dxxx)がある。

図1●Intelのスマートフォン向けプラットフォームであるMoorstown(Atom Z6xxシリーズ)
Lincroftプロセッサと周辺回路を集積したLangwellの2チップで構成。次世代の「Medfield」は32nmプロセスを使い、これらを一つのコアに集積する予定。
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 Atomシリーズには複数のコードネームがあり、分かりにくいためにここで簡単に解説しておく。コード名は、CPU自体とチップセットに個別に付けられている。CPUとチップセットを組み合わせたものを「プラットフォーム」と呼び、これにもコード名が付いてる。最近まで、Intelがスマートフォン向けとしていた「Moorstown」とはプラットフォームのコードネームであり、プロセッサには「Lincroft」、チップセットには「Langwell」というコードネームが付いていた。発表時点で、これらに正式名称(型番)が付けられる。Moorstownは「Atom Z6xx」というプロセッサと「MP20」というチップ(Platform Controller Hub:PCHと呼ばれる)の組み合わせを指す(図1)。

 しかしMoorstownは採用メーカーがなく、2010年2月にフィンランドNokiaと提携してスマートフォンを出荷するとしていたが、2011年2月にNokiaは、米Microsoftの「Windows Phone 7」の採用を決め、プロセッサとしてはARM系を採用することになった。

 Moorstownの後継として、Intelはチップセット機能をすべて搭載した「Medfield」を計画している。また、タブレット向けには「CloverView」と呼ばれるプロセッサを提供する予定だ。

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