Android搭載のスマートフォンでは、多種多様なアプリケーションをAndroid Marketから手軽にダウンロードして利用できます。様々なアプリケーションを利用しているうちに、「自分でも作ってみたい!」と考える人は多いでしょう。

 ただし、いざ作ろうとすると結構大変です。Androidアプリを開発するためには、Javaプログラミングや統合開発環境Eclipseの知識が必要です。覚えることが膨大なので、なかなか開発が進まず、途中であきらめてしまった人もいるのではないでしょうか。

 こうしたAndroidアプリの開発に不慣れな人にお勧めの開発ツールがあります。それが、「App Inventor for Android(以下、App Inventor)」です。

図1●App Inventorを使ったAndroidアプリの開発画面。それぞれの部品をパズルのように組み合わせてアプリケーションを作成する
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 App Inventorは、米Googleが無償で提供する開発ツールです。2010年7月から登録者向けにリリースしていましたが、2010年12月からはベータ版をGoogleアカウント保持者に公開しています。

 このApp Inventorの大きな特徴は、GUI(Graphical User Interface)部品をパズルのようにつなぎ合わせて、Androidアプリを作成できる点です(図1)。作成に当たって、Javaプログラミングの知識は一切必要ありません。全くのプログラミング初学者でも、手軽にAndroidアプリを開発できる便利なツールなのです。

仕組みを学んでから、インストールしよう

図2●App Inventorが動く仕組み。米GoogleのWebサイトを参考に作成
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 開発に移る前に、App Inventorが動く仕組みを大まかに理解しましょう。App Inventorは、Webブラウザ上で画面をデザインする「App Inventor Designer」、各種イベント(ボタンが押されたら文字列を表示するなど)を組み合わせてアプリケーションの挙動を実装するJavaアプリケーション「App Inventor Blocks Editor」、これら二つのツールと同期してアプリケーションを生成する「Google App Inventor Server」、作成したアプリケーションをテストする「Android Emulator」から成り立ちます(図2)。

 ユーザーは、App Inventor Designerでアプリケーションの画面をデザインし、App Inventor Blocks Editorで挙動を実装します。Androidアプリのデザインと挙動が実装できたら、Android Emulatorでテストし、正しく動けばアプリを出力する、といった開発の流れです。もちろん、作成したアプリケーションは、エミュレータだけではなく、USB端子で接続したAndroid搭載のスマートフォンでもテストできます。

 大まかな流れを理解できましたか。それでは、App Inventorをインストールして早速開発してみましょう。App Inventorを動かすには、WebブラウザとJavaの実行環境が必要です。これらは、クロスプラットフォームに対応しているので、WindowsだけでなくMac OS XやLinuxでも利用可能です。

 App Inventorの対応するWebブラウザは、Mozilla Firefox 3.6以上、Safari 5.0以上、Google Chrome 4.0以上、Internet Explorer 7以上です。Part1では、Windows 7とGoogle Chromeを使います*1

図3●正しくJavaがインストールされたときの表示画面
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 まずは、App Inventor Blocks Editorを動かすためにJava Development Kit(JDK)をインストールします。オラクルのWebサイトから最新版のJDK(4月下旬の執筆時点では、Version 6 Update 25が最新でした)をダウンロードして、インストールを済ませておいてください*2。インストールが完了したら、Webサイトにアクセスして、WebブラウザからJavaプログラムが動くことを確認してください(図3)。

 次に、App Inventorをダウンロードします。WebサイトからAppInventor_Setup_Installer_v_1_1.exe(87.8Mバイト)をダウンロードして実行します。インストールウィザードが開始されるので、「Next」ボタンをクリックし、ライセンス条項に同意できれば「I Agree」ボタンを押してインストールを進めます。最後にインストール完了の画面が表示されるので「Finish」ボタンを押してウィザードを終了させてください。これで、Androidアプリを開発する準備が整いました。

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