はじめに、Windows Virtual PCのテクノロジの概要、システム要件、サポートされる機能について説明し、仮想マシンのコンソールやアプリケーションの表示まわりについてのテクノロジの詳細について説明します。

Windows Virtual PCのアーキテクチャ

 「サーバーの仮想化---Hyper-V」では、仮想化テクノロジの「仮想マシンモニター(Virtual Machine Monitor:VMM)」の実装方法として、「ホスト型(Hosted)」と「ハイパーバイザー型(Hypervisor)」の2つがあることを説明しました。サーバー仮想化テクノロジのHyper-Vはハイパーバイザー型のVMMです。そして、ここで説明するWindows Virtual PCは、ホスト型のVMMです(図1)。

図1●Windows Virtual PCのアーキテクチャ
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 Windows Virtual PCは、Windows 7のオプションコンポーネントという位置付けです。ホストOSであるWindows 7の上で動作し、x86ベースのコンピューターのハードウェアをソフトウェア的にエミュレートした仮想マシン内で、32ビットゲストOSの実行を可能にします。ホストOSは、32ビットと64ビットの両方の環境をサポートしますが、仮想マシンでは32ビットゲストOSのみを実行できます。

Windows Virtual PCの機能

 Virtual PC 2007 SP1にはなかった、Windows Virtual PCの3つの特徴的な機能について説明します。

Windows XP Mode
 Windows XP ModeをWindows 7の一機能、あるいはWindows Virtual PCとWindows XP Modeを同じものと認識している人が多いようです。間違いではありませんが、正確ではありません。

 簡単に言えば、Windows XP Modeは、Windows 7 Professional、Windows 7 Enterprise、およびWindows 7 Ultimateユーザー向けに無償提供される構成済みの仮想マシンです(図2)。アクティベーション不要のWindows XP Professional SP3がインストール済みになっている、仮想ハードディスクファイル(VHD)が無償提供されるものと言ってもよいでしょう。

図2●Windows XP Modeは、Windows 7 Professional/Enterprise/Ultimateに付属する無償のWindows XP Professional SP3仮想マシン環境
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 Windows XP Modeを使用しなくても、Windows XP Professionalの未使用ライセンスがあれば、Windows XP Modeと同等の環境を構築することはできます。しかし、Windows XP Modeの重要な点は、セットアップが非常に簡略化されているところにあります。Windows XP Modeを利用すると、ユーザーはウィザードを数クリックするだけで、自分専用の仮想マシン環境を準備することができます。

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