ワタミフードサービスや良品計画、日本マクドナルド、ローソン、ブックオフコーポレーション、イオンリテールなど、スマートフォンや携帯電話を使うモバイルマーケティングの施策を強化する企業が増えている。背景にあるのは、携帯電話が十分に普及したこと。今後、スマートフォンが本格的な普及期に入ることで、ますますこの傾向は強まるだろう。第2回は、消費者のモバイル端末を活用した販促策のトレンドを解説し、さらにその近未来像を予測する。

 「モバイル端末を新たなマーケティングツールとして活用していく」---。ローソンでマーケティング活動を担う広告販促企画部の白井明子氏はこう断言する。

 同社は2010年10月にAndroid端末向けアプリケーションの配信を開始。スマートフォンで新商品やセール情報を参照できるようにした。これに先駆け、同年8月から「iPhone」向けのアプリも配信している。さらに、単なる情報提供だけでなく、キャンペーン活動も展開している。テレビアニメの「エヴァンゲリオン」や「ワンピース」を使ったキャンペーンでは、オリジナルのiPhoneアプリを作成した。

ローソンは3000万円以上の増収

 特に効果があったのは、2010年8月に実施したワンピースのキャンペーンだ。ローソンの5店舗でおにぎりを買うと抽選でワンピース関連商品が当たるというもの。ローソンの店舗を探したり、おにぎりを買った際のレシートに記載してある番号を入力したりするiPhoneアプリを開発した。キャンペーンには13万人が参加、3000万円以上の増収を果たした。

 これはほんの一例だ。2010年の特に後半から、スマートフォンや携帯電話を使った販促活動に乗り出す企業が急増している(表1)。

表1●スマートフォンや携帯電話を使った販促活動を手掛ける企業の例
[画像のクリックで拡大表示]

 古本大手のブックオフコーポレーションは2010年9月から、iPhoneと、FeliCa(フェリカ)機能付き携帯電話向けの会員組織「タッチでおトクなメンバーズ」のサービスを提供。ブックオフへの来店回数が10回以上になると、商品を10%割引する。

 総合スーパー「イオン」などを展開するイオンリテールは2010年10月、携帯電話のFeliCa機能を使った「イオンかざすクーポン」の提供を始めた。同クーポン施策を推進するイオンマーケティングの小賀雅彦社長は、「顧客一人ひとりの購買行動をより深く分析できるようになる」と期待を寄せる(第3回に関連記事を掲載)。

この先は会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)が2020年1月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら