「Citrix XenServer」はシトリックス・システムズがオープンソースソフトウエアの「Xen」をベースに商用化したサーバー仮想化ソフトウエアである。Citrix XenServerの最新バージョン5.6では、Xen 3.4をベースにしている。基本となるハイパーバイザーのテクノロジーや機能はXenと共通だが、シトリックスでは仮想化環境の運用管理面で大幅に機能を拡張している。

シトリックス・システムズ・ジャパン 北瀬 公彦

 Citrix XenServer(以下XenServer)における機能拡張の範囲は、仮想サーバーの運用管理にとどまらず、ストレージやネットワークの運用管理、自動化にも及んでいる。最近では、低コストでエンタープライズクラスの機能を提供できるという特徴から、特にクラウド環境での採用が進んでいる。

 XenServerでは仮想化によるオーバーヘッドを低減するために「準仮想化」という技術を採用していて、その管理ドメイン(Dom0)にはCentOSを使用しており、Linuxを仮想化するには非常に相性がいい。サービスプロバイダーがホスティングするサーバーとして最も多いのはLinuxベースのWebサーバーであることから、XenServerがサービスプロバイダーの多くのシステムで採用されているということがうなずけるだろう。また、シトリックスのデスクトップ仮想化製品「XenDesktop」や「XenApp」との親和性も高いことから、そのハイパーバイザーとして採用されることも多い。

 Xenの開発は、2002年からケンブリッジ大学の研究プロジェクトXenoServer Projectとして始まった。そのプロジェクトメンバーにより、2005年XenSource社が設立され、2006年にXenEnterprise 1.0が出荷開始された。2007年には、シトリックスがXenSourceを買収し、XenEnterpriseの名称を「Citrix XenServer」に変更した。

 2009年、シトリックスはXenServerの基本機能を無償で提供し始めた。また、高度な管理機能や自動化機能を有償で提供してきた。さらに、2010年6月にリリースしたXenServer 5.6より「Advanced Edition」をラインナップに加え、無償版を運用している企業やクラウドサービスプロバイダーが、高可用性や管理機能を簡単かつ低コストで追加できるようになっている。現在のXenServerのエディション構成は表1の通り。

表1●エディション別の機能一覧
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 XenServerをインストールするハードウエアのシステム要件は比較的低い。基本的にCentOSが対応しているハードウエアであればXenServerをインストール可能である。Windowsを仮想化する場合はプロセッサの仮想化支援機能が必要になるが、Linuxを仮想化する場合は必ずしも必要ではない。サポートしているゲストOS(仮想OS)は表2の通りである。

表2●XenServer 5.6でサポートしているゲストOSの一覧(2010年9月時点)
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 XenServerのライセンスはサーバー単位である。ソケット(CPU)単位のライセンス体系とは異なり、サーバーのソケット数が多いほど割安になる。またXenServerでは管理サーバーが不要なため、管理サーバー用のライセンスやハードウエア、データベースなどの費用を考慮する必要がない。この2つの特徴により、大規模仮想プラットフォームを低コストで構築できる。

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