モチベーションについて、「人からの評価や、やりがいも重要ですが、それ以前に健康であることが大事なんじゃないですか?」と言われることがあります。その通り、モチベーションと身体は、切っても切れない関係にあります。

 第1回で、モチベーションを左右する因子として11個のモチベータ)を紹介しましたが、その根底にあるのが「身体の状態」なのです。

 今回は、「脳と身体とモチベーション」の関係について説明するとともに、フィジカルな側面からモチベーションを高めるヒントをお伝えしましょう。

モチベーションサイクルを回す

 脳内の神経伝達物質によって、私たちの心の状態は変わります。当然、モチベーションにも大きな影響を及ぼします。

 例えば,神経伝達物質の一つである「ドーパミン」は、別名「快感物質」と言われ、脳が活性化し感情、記憶、学習、やる気などが高まると言われています。様々な刺激によって、快感物質が分泌され、結果的にわくわくしたり、「やるぞ!」という気持ちになったりと、「モチベーションが上がる」状態が生まれるのです。

 重要なことは、一度こういう状態を体験すると、その体験が「快感」として脳に記憶されるので、同じような快感を再び得るために無意識のうちに努力する、ということです。これが、「モチベーション・サイクル」を回す原動力になります。

 あなたが、目標に向かって努力をした結果、成果が出たとしましょう。成果を生み出した結果、なんらかの報酬(金銭・評価・成長・達成感など)が得られるはずです。この報酬による「快感」が脳に記憶され、同じような快感を得るためにさらに努力し、再び成果が出る---これがモチベーション・サイクルです(図1)。

図1●モチベーション・サイクル
図1●モチベーション・サイクル

 私たちが実施している管理職向け研修では、「部下のモチベーションを上げるために、小さくても良いので成功体験を積ませてあげてください」とアドバイスすることがあります。それはこのサイクルを回す最初の一歩を踏むことが、モチベーションを維持するために非常に大切だからです。

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