写真●米IBMフェローのジム・ライマーチェック氏
写真●米IBMフェローのジム・ライマーチェック氏
S/370やS/390、RS/6000 SPなどのアーキテクトを歴任。メインフレームの仮想化技術をUNIXサーバーに取り込む。現在はチーフ・バーチャライゼーション・テクノロジストのほか、クラウドコンピューティングのIBMアーキテクチャー・ボードのメンバーも務める

 クラウドコンピューティングの基盤技術として注目を集める仮想化技術。米IBMで長年、仮想化技術の研究・開発に従事してきたジム・ライマーチェック氏に、クラウド環境における仮想化技術の意義と技術選択のポイントを聞いた。グーグル型とIBM型のクラウドにはそれぞれ向き不向きがあると同氏は語る。

 クラウドコンピューティングという言葉の定義は乱立気味だ。IBMの考えるクラウドとは、どのようなものなのか。

 クラウドコンピューティングは、インターネットサービスに基づくITサービスの利用と提供の新しいモデルである。実現にあたって、IBMは三つの技術領域を重点強化している。あらゆるコンピュータ資源の仮想化、設計や構築などに関連するモデルの標準化、運用や保守の自動化だ。なかでも土台になるのが仮想化技術である。

 クラウド基盤に関するIBMの製品体系は、階層構造になっている()。これらに構築サービスを加えた包括的な支援策を用意している。

図●IBMが提供するクラウド管理基盤の構造
土台になっているのは、メインフレームに起源を持つ仮想化技術だ
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 仮想化したコンピュータ資源の価値を引き出す役割を持つのが、ITサービス管理層に位置する管理ソフトウエア群だ。例えばIBMは昨年、「Systems Director」と呼ぶ管理ソフトを出荷した。これはコンピュータ資源をサーバーなどの種類ごとに集めて、それぞれの資源プールを作成するためのソフトだ。IAサーバーの「System x」、メインフレームの「System z」などは、種類によって処理性能や信頼性、価格が異なる。顧客がクラウドで動かすアプリケーションのサービスレベルに応じて、最適なタイプのコンピュータ資源を配分できるようになる。

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